脚がむくむと全身が老化する
夕方になるとハイヒールがきつくなる。
脚が浮腫んでだるい。
という女性は多いと思います。
なんと、働く女性の7割が脚の浮腫みを感じているそうです。(むくみを感じている体の部分、第1位「足」72.8%、2019年マイナビウーマン調べ)
毎日の事で、ケアをする時間もなく、脚の浮腫みを放置していませんか?
実は、脚の浮腫みは放置すると、全身の老化が進み、様々な不調を引き起こす可能性があります。
今回は、脚の浮腫みと、体中の老化や不調の関係についてお伝えします。
脚が浮腫むと全身で不調が出る
脚の浮腫みが全身に影響するほど重大な問題と捉えている方はあまりいません。
脚が浮腫んで血液が下半身に溜まると、血液量はおよそ300ml~800mlにもなると言われています。
女性の場合、血液量は体重の7%です。体重50kgの女性ですと、血液量は3.5Lになります。そうすると、すごく浮腫んでいる時の脚には、全身の血液量の20%も溜まっている事になります。
本来全身に巡るはずの血液が脚に溜まる事で、上半身にある内臓や脳など大量に血液を必要とする臓器は血液不足状態になります。
脚が浮腫む人には、肩こりや頭痛の症状が出る方がいますが、上半身にも様々な不調が出るのは当然の事だというのは想像できると思います。
脚が浮腫むと静脈瘤ができる
脚の浮腫みが進行すると、静脈瘤という見た目にも影響が出てきます。
静脈瘤は40代以降の女性に多く、脚に血管がコブのようにボコボコ出ている状態です。
通常、重力に逆らって、血液は全身を巡り心臓まで戻ります。そのため、静脈には血液の逆流を防ぐための「弁」があります。しかし、脚が浮腫んで血液が溜まっていると、血液が心臓まで戻らず、この弁を破壊して逆流してしまう事があります。それが静脈瘤といわれるものです。
脚が浮腫んだ状態を放置すれば、弁はどんどん壊れ、静脈瘤は広がっていきます。
脚の浮腫みで婦人科系のトラブル!?
脚が浮腫むと全身が血行不良になるため、冷えます。その中で影響を受けやすいのが、子宮や卵巣と言われています。
両足の静脈は、子宮や卵巣の近くで合流します。脚でキンキンに冷やされた血液は、子宮や卵巣の冷やし、全身を巡ります。
こうした子宮や卵巣の冷えは、婦人科系のトラブルの原因になりかねません。
脚が浮腫むと幸せになれない!?
幸せと脚の浮腫みとは無関係に思えますが、下半身に血液が集中する事で、脳にも悪影響が及びます。
脳には全身の15%もの血液が集中しています。脳が活動するには、このように大量の血流が流れ、酸素や糖が必要だからです。たった3分血流が止まれば、脳死してしまうほどです。
脳の血流が不足すると、幸せを感じられなくなると言われています。
うつ、落ち込み、イライラといったマイナスの感情が出やすくなります。それは、脳の血行不良によって、幸せホルモンと言われるセロトニンが不足するからです。
例えば、生理前に気分が不安定になる方もいますよね。それは、一時的にセロトニンが不足する事が関連していると言われています。
脚に血液が集中する事で、脳は血流不足になり、幸せも感じられなくなるのです。
脚の浮腫みは仕方ないとそのままにしている方も多いと思います。まさか、ここまで全身に影響してると分かると、あなどれないですよね。
今回は、脚の浮腫みの放置は危険、という事をお分かりいただきました。
次回は、脚の浮腫み改善方法をお伝えします
参考文献:「血流がすべて解決する」 堀江昭佳 著