正しい知識で快適なアロマライフを!

正しい知識で快適なアロマライフを!

こんにちは。メディカルアロマセラピストの小柳恵子です。

最近ホームセンターなどでも《香り》のコーナーが作られているのを見かけます。雑貨屋さんでもアロマオイルが売られており、香りが身近になっている事を嬉しく思います。

しかし、私自身、アロマオイルなどの精油が日本では「雑貨」扱いになっていることに危険を感じています。

なぜなら、精油は単なるいい匂いのするオイルというだけでなく、ダイレクトに脳・全身に届くものだからです。

アロマオイルは正しく使うと体や心に効果的に働きます。今回は、正しくアロマを楽しめる方法をお伝えします。

 

《芳香剤》と《精油》の違い

《芳香剤》は香料と溶剤を混ぜたものです。

《精油》は、植物から様々な方法で香り成分を抽出したもの。これが天然成分100%のエッセンシャルオイルです。

 

私たちセラピストが使用したり、お客様にオススメするのはこのエッセンシャルオイルです。天然100%がゆえに使用方法には注意が必要です。

このエッセンシャルオイルもたまに《香り》のコーナーに一緒に置いてあることがあります。また、アロマオイルと記載していても安価なものはエッセシャルオイルを使用していない物が多いです。日本では《雑貨》扱いのため仕方がないのですが。

(※海外では医薬品扱いで薬剤師が処方している国もあります)

 

精油は使い方を間違えると危険

精油は植物の性質によって様々な効能が期待できますが《注意》も必要です。

日本でも最近医療現場で活用されるようになりましたが、ヨーロッパなどでは以前から様々な研究がされ、それが医療現場で活用されています。それは精油が体に影響を与えるということです。

体質や状態によっては禁忌事項があることも理解されています。

 

体に合わない精油を使った事例

低血圧の人がラベンダーの精油を使った場合

知り合いのメディカルアロマセラピストで低血圧なのですが、お客様がどうしても“ラベンダー”を使用したいとご要望されたため、トリートメントにラベンダーを使用した。30分後に座り込んでしばらく動けなくなった。

ラベンダーは高血圧の方に適しているといわれていますので、長く近くで吸引することでこういった事態が起こりました。

もちろん、その日の健康状態などにも影響すると思います。

(私も低血圧ですが今までラベンダーでこういった状態になったことはありません)

 

“ラベンダー”は精油の中でも数少ない直付けできる安心な万能精油なのですが、低血圧の方は体調や吸引時間・濃度に気を付けないといけません。

 

以前の職場で、「ディフューザーに精油をドボドボ入れている!」と話しているのが聞こえて“怖い、怖い”と思ったこともあります。

 

《芳香剤》と違い《精油》は、植物の芳香成分が脳に届き化学物質を出します。血管に入り体内をめぐることを認識して使用方法をしっかり守るようにしましょう。

 

芳香成分のルート

鼻→脳

鼻・口から吸いこまれた芳香成分が脳へと伝達され、大脳辺縁系(海馬や視床下部など)へ伝わります。芳香成分に対応した化学物質が放出されます。

ある日、すれ違った人の香りから昔の記憶が蘇ったり、リラックスできたりするのはそのためです。

《臭い》の伝達は《見たり》《音を聞いたり》するより早く大脳辺縁系に伝わります。

 

鼻→肺→血液

呼吸で肺に入った芳香成分は、肺胞から毛細血管へと入り全身をめぐり様々な組織へと運ばれます。

抗菌作用や殺菌作用のある精油を用いると喉や器官を清潔にするため、風邪予防によいと言われています。

 

皮膚→血液

皮膚から吸収され、血管に入り全身をめぐります。皮膚にも芳香成分が直接働きかけ《美容面》でも効果的と言われています。

アロマバスやトリートメントは皮膚からと呼吸からも取り込めるので効果的です。

 

 

精油の注意点

・ほとんどの精油は使用時に希釈する

・濃度は使用の部位や年齢などでも変わってくる(高齢者・お子様は半分目安)

・妊娠中や病気の種類によっては使用できないものがある

・皮膚に塗布する場合パッチテストをおこなう

・実際に香りを嗅いて嫌な感じがするものは使用しない

など気になる時は身近な勉強をされた方に確認して使用すると安心です。

 

正しい知識で《精油》を使おう!

目的にあった精油を選び使用することで、《香り》を楽しむだけではなく、症状の緩和、リフレッシュ、美容からお掃除まで活躍してくれるアイテムです!

お家時間が長くなっているので安全にアロマライフを楽しんでください!

nana
小柳 恵子
アロマテラピーインストラクター&メディカルアロマセラピスト