気圧変化でダルイ…薬以外の対応方法

気圧変化でダルイ…薬以外の対応方法

こんにちは。英国IFA認定PEOTセラピストの西脇直子です。

気温が安定せず、体調管理が難しい日々が続いていますね。気温や気圧の大きな変動は、私たちが健やかに過ごすために体に備わった「ホメオスタシス(恒常性:体内環境を一定の範囲で維持する体の仕組み)」に大きな影響を与え、心身にも変化をもたらします。

雨の日の憂鬱な気分、頭重感や頭痛に目眩…等々。決して少なくはない方が感じているこの不調、どうすれば乗り切ることができるのでしょうか?

今回は、気圧の変化を乗り切りたい方のために、穏やかに過ごすための方法をお伝えします。

 

気圧と体の関係〜不調はなぜ起こる?

気圧や気温・湿度などの急激な変化に対応することができず、体に現れる様々な不調は総称して「気象病」と呼ばれています。

気象病は、自覚症状があるものの体の異常との関連性が見つけられない「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれるもので正式な病名ではありません。根治は難しく周囲の理解も得られにくい現状にありますが、最近は研究が進み「自律神経のバランス」が大きな鍵を握っていることがわかってきています。

自律神経とは、自分の意思とは関係なく24時間働き続け、ホメオスタシスの維持に重要な役割を担う神経のこと。日中の活動を支える交感神経と夜間の休息を支える副交感神経の2種類の神経が拮抗して働き、外部環境の変化に応じて内臓の働きをコントロールしています。このバランスが狂うことで様々な症状が連鎖して引き起こされるのです。

 

植物を味方に!穏やかな毎日を取り戻す

自律神経のバランスが崩れた時、症状改善に向かうプロセスを手助けしてくれるのが「自然療法」です。

中でも植物の成分やエネルギーを活用する「植物療法」は親和性も高く、ストレスなどお薬では届かないところにもそっと手をさし伸べてくれるセルフメンテナンスの心強い味方です。

以下、植物療法の中からアロマセラピーとフラワーエッセンスをピックアップして、毎日の生活習慣に手軽に取り入れることができるセルフケアをご紹介したいと思います。

 

心身にアプローチする香りの神髄(エッセンス)「エッセンシャルオイル」

植物に含まれる天然の香り成分「精油(エッセンシャルオイル)」の薬理作用を活用した療法が「アロマセラピー」です。

色々な実践方法がありますが、香りを部屋に拡散する芳香浴はストレスの緩和に役立つ一番手軽な方法です。アロマポットやデフューザーがなくてもマグカップにお湯を入れて精油を滴下する方法で十分楽しめます。精油は合計で1〜5滴を目安にご利用ください。滴数はお部屋の広さや香りの強さで調整します。

 

そしてボディメンテナンスとしても役立つのが入浴。大さじ1〜2杯の天然塩や重曹、はちみつ、植物油などに1〜5滴の精油をよく混ぜて入浴剤を作り入浴直前に浴槽に入れて利用します。リラックス・冷え対策・痛みの緩和に。

睡眠に不安のある方は就寝の1時間30分〜2時間前に入浴するとよいでしょう。使用する精油はお店で試してみて心地よいと思うものを。ブレンドするとより豊かな香りになります。

 

エッセンシャルオイルの種類と効能

  • ストレス全般に・・・ベルガモット、ブラックスプルースなど
  • 深い呼吸に導く香り・・・イランイラン、フランキンセンスなど
  • 自律神経のバランスを取り戻す香り・・・スイートマジョラム・プチグレン・レモングラスなど
  • 心地よい眠りのために・・・ラベンダー、カモミールローマン、スイートオレンジなど
  • 痛み全般に・・・カモミールローマン、スイートマジョラム、ユーカリ、ラベンダーなど

アロマセラピーで大切な事(最低限のルール)

1.精油を使うこと
2・原液使用はせずに必ず薄めて使うこと
3.体調や年齢に合わせて使用すること。

精油は天然のものですが、天然だから安全というわけではありません。敏感肌の方やアレルギーを示しやすい方はパッチテストをしてから使用するようにして下さい。また肌に合わない時は応急処置として水で洗い流した後、医療機関を受診しましょう。

 

心を癒す「フラワーレメディ(エッセンス)」

花が持つポジティブなエネルギーを活用する療法が「フラワーエッセンス」です。

ネガティブな心にポジティブなエネルギーをチャージし、ナチュラルな自分を取り戻す手助けをしてくれる自然療法で、イギリス人医師エドワード・バッチ博士が体系化しました。その時の心の状態に合わせたエッセンスを選び、1日4回を目安に1回につき2〜4滴を飲み物などに入れてゆっくりと飲みます。香りがなく、対象を選ばないのでいつでもどこでも誰でも実践できることが大きな魅力です。

憂鬱な気分から抜け出せない時はマスタード、思うように回復せずイライラする時にはインパチェンス、落ち込みやすい時にはゲンチアナなどがおすすめ。

 

心のストレスは身体の状態を悪化させてしまうこともありますよね。心に抱え込んでいるマイナス感情をうまく手放して心穏やかに過ごすためのサポートにお役立てください。

 

自然療法は医療行為ではありません。症状が重い場合は必ず医療機関で受診をして適切な治療を受けるようにしてください。ぜひ毎日を健やかな笑顔で過ごすための相棒としてご利用いただければと思います。

nana
西脇 直子
英国IFA認定 PEOTセラピスト