バナナでアンチエイジング?若返りたい方におすすめの食べ方を解説

バナナでアンチエイジング?若返りたい方におすすめの食べ方を解説

バナナの栄養素、驚きの効果とは

バナナと言えば、健康に良さそう、栄養補給になるというイメージがあると思います。バナナ1本の中には多くの栄養素が含まれます。では、バナナにはどんな栄養素が含まれているかをご紹介します。

バナナ1本(可食部約100g)あたりのエネルギー量は86kcalです。

これは、ご飯1杯(150g)と比べて1/3のエネルギー量です。比較的低カロリーな食材です。

さらにバナナには様々な栄養素が含まれています。

バナナに含まれる主な栄養成分(100gあたり)は以下の通りです。

  • 糖質 21.4g
  • 食物繊維 1.1g
  • ビタミンB2 0.04mg
  • ナイアシン 0.7mg
  • ビタミンB6 0.38mg
  • カリウム 360mg
  • マグネシウム 32mg

さらにポリフェノールやトリプトファンといった栄養成分表示にない成分も含まれています。

バナナに含まれる栄養素にはどんな効果があるのか気になりますよね。

糖質

バナナは糖質量が多いイメージがあり、最近話題の糖質制限や糖質オフダイエットには不向きな食材と思われがちです。

しかし、バナナの糖質はブドウ糖、果糖、ショ糖の3種類を含んでいます。

それぞれの糖質の吸収スピードに差があるため、血糖値の乱高下は起こりにくくなります。

食物繊維

バナナは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を含みます。

そのため、不溶性食物繊維の特徴である便のかさを増し排便を促す効果が期待できるため、便秘解消にも役立ちます。さらに水溶性食物繊維の特徴である糖質の吸収スピードを穏やかにしてくれる効果が期待できます。

ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6

こちらのビタミンは「美容ビタミン三兄弟」と言われるほど、美容には欠かせない栄養素です。

ビタミンB2は、脂質の代謝を助け、健康な髪や皮膚を作る働きがあります。

ナイアシン(別名ビタミンB3)は、糖質や脂質の代謝を助け、皮膚の炎症を予防します。

またビタミンB6は、たんぱく質の代謝を助け、肌荒れの予防や、肌の潤いを保つ働きがあります。

カリウム

摂りすぎたナトリウムを排出して体内の塩分調整をし、むくみ解消が期待できます。

また、カリウムは水溶性のため、茹で調理で損失しやすい成分ですが、バナナはそのまま食することができるのでカリウムの損失も心配ないのが特徴です。

マグネシウム

マグネシウムはリンやカルシウムとの繋がりが強く、骨の健康に関与しています。不足すると骨粗しょう症の原因にもなるので積極的に摂りたい食材です。

バナナと若返り、アンチエイジングに関する研究

バナナと若返り、アンチエイジングに関する研究

ここで、バナナと若返り、アンチエイジングについて詳しく説明していきます。

アンチエイジングとは「anti-aging 抗加齢」という意味です。

しかしながら加齢に抗うことは本来できないため、抗老化という意味でも使われます。

アンチエイジングは予防医療としても注目され、研究が続けられています。

老化には4つの原因があります。まずはこの原因を改善し、アンチエイジング(抗老化)をしましょう。

酸化

これは活性酸素による体のサビつきです。人間は呼吸で酸素を体に取り込み、全身に栄養を運びます。活性酸素はウイルスや病原菌から体を守る働きもある一方で、過剰に活性酸素が発生すると、細胞を傷つけてしまいます。

細胞が酸化し、サビてしまうと老化スピードが速まります。

また、しみやたるみ、肌トラブルの原因にもなります。

糖化

これは過剰な糖質による焦げつきです。人間は糖分をエネルギー源としていますが、一方で過剰に摂りすぎた糖分は体内の血管や骨のたんぱく質と結びつき、自身の体温でAGEs(終末糖化産物)を生成します。

このAGEsが骨や髪、肌などの全身の老化の進行を加速させます。

また、真皮のコラーゲンに蓄積すれば、たるみやしわ、くすみの原因にもなります。

長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)

サーチュイン遺伝子は長寿遺伝子とも抗老化遺伝子とも呼ばれています。

サーチュイン遺伝子の活動が鈍ると活性酸素によって傷ついた細胞が修復させず、老化を止めることができなくなります。

逆に、サーチュイン遺伝子が活性化すると、アンチエイジングに役立ちます。

甘味料、糖分の摂りすぎ

甘味料と糖分の過剰摂取は、老化のスピードを速めます。人工甘味料は通常の糖と比べて10倍もの速さでAGEsを生成します。

ダイエット食品と思い、0kcalの人工甘味料で作られた食べ物や飲み物を摂取しているとかえって老化を速めることになってしまいます。

なぜ老化するのかという原因を知ったとしても、日常で起こる活性酸素による身体のサビつきは防ぐことができません。

アンチエイジングのためには、この活性酸素の働きを防ぐことが重要になります。

活性酸素は細胞へのダメージの原因となります。このダメージを防ぐことを抗酸化作用といいます。

バナナは身近な食材の中で、抗酸化力が強く、アンチエイジング効果の期待ができる食材です。

バナナにはポリフェノールが含まれています。

ポリフェノールは抗酸化力があり効果が期待できます。

赤ワインや緑茶にも含まれる成分ですが、実はバナナにも含まれています。

さらに、熟して黒い斑点であるシュガースポットが出てきたバナナの方がポリフェノール含有量が多いという研究結果もあり、強い抗酸化作用で、活性酸素を取り除く働きが期待できます。

アンチエイジング目的の方におすすめのバナナの食べ方

アンチエイジング目的の方におすすめのバナナの食べ方

アンチエイジングのためには、バナナの食べるペースやどのくらい熟したものが良いのかご紹介します。

食べるペース

30〜49歳の女性21名を対象として、バナナ1日2本、朝夜の1本ずつ食べ続けてもらった研究についてご紹介します。

バナナを上記の条件で4週間続けて摂取したのち、肌の水分量、油分量、頬の弾力を調べたところ、摂取前と比べて各数値が上昇することがわかりました。

肌のキメが細かい、潤いがある、透き通っている、引き締まっている、化粧のりが良いといった女性にとって嬉しい効果も見られました。

実験では朝と夜の1日2回の摂取していますが、バナナはいつ食べても良いです。

朝に食べるにも夜に食べるにもそれぞれにメリットがあります。

朝のメリット

バナナは先述したように様々な糖質を含むため、素早くエネルギーを補給したい時や、夕方までエネルギーを持続させたい時におすすめです。

夜のメリット

脳はセロトニンを分泌して精神や自律神経のバランスを整えます。セロトニンはトリプトファン(脳内神経物質)から合成され、リラックス効果が期待できます。加えて良質な睡眠にも繋がります。

睡眠の質が向上すると、疲労回復や成長ホルモンの分泌が促進されて代謝アップ、美肌・筋肉・骨作りにも役立ちます。

どのくらい熟したものが良いか

バナナは店頭で売っている黄色のバナナか、少し時間が経って完熟したシュガースポット(黒い斑点)が出てきた時のどちらが食べ頃でしょうか。栄養面を考えると、おすすめの食べ時はシュガースポットが出てきた頃です。栄養価が高まり、甘く消化もよくなります。

さらに、シュガースポットが出てきたバナナの方が酵素がアップします。シュガースポットと酵素量は比例しており、シュガースポットが増えると酵素の量も増えます。酵素は40歳を境に加齢と共に減少します。酵素が減ると身体の中で神経細胞の働きが悪くなったり、代謝も悪くなってしまいます。

また、シュガースポットの多いバナナは血糖値の急上昇に関与するショ糖が少なく、食べた後の血糖値の上がりが緩やかになります。

GI値(血糖値の上がりを示した値=グリセミックインデックス値)は、黄色のバナナは55に対し、シュガースポットのある黒くなったバナナは30と低くなります。ちなみにご飯は84と高めです。

冷凍するとポリフェノールが2倍になるとも言われております。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、アンチエイジングにも効果的です。

ポリフェノール を多く摂取したい時は、シュガースポットが出るくらい熟してから冷凍すると良いですね。

アンチエイジングに取り入れたいおすすめバナナレシピ4選

アンチエイジングに取り入れたい簡単なレシピをご紹介します。

バナナスムージー

バナナスムージー

バナナとアボカドと水(または氷)をミキサーにかけて完成です。より甘みが欲しい時は、はちみつやオリゴ糖を加えてもOK。アボカドはカリウムの多い食材で相性抜群です。

冷凍バナナ

バナナを冷凍して完成。先述した通り、ポリフェノールが倍増します。

ホットバナナ

ホットバナナ

フライパンに油を敷いて切ったバナナを温めるように焼きます。

温めることで腸内環境を整えるオリゴ糖が増えます。一方で、加熱することで多少のビタミンは減少してしまいます。

トッピングにくるみを乗せて完成です。

くるみも抗酸化作用の強い食材のため、アンチエイジング効果が期待できます。

バナナのジャコ炒め

輪切りのバナナにジャコを加え炒めて少しお醤油をたらして味を整えて完成です。

ジャコのカルシウムとバナナのマグネシウムで骨作りに役立ちます。

覚えておきたいバナナのデメリット

メリットが多いバナナですが、1日4本を継続的に過剰摂取することで起こるデメリットもあります。

冷え

バナナは南国のフルーツのため、食べ過ぎてしまうと身体を冷やす作用があります。人間の身体は冷えるとお腹を下してしまう可能性もあります。

バナナのカリウムが持つ利尿作用も原因も一つです。また、継続的に身体を冷やすことによって代謝が落ち、脂肪が燃えにくい身体となり太りやすくなります。

尿路結石

食べすぎてしまうとバナナに含まれるシュウ酸が体内に増えすぎてしまいます。シュウ酸が増えると尿路結石も起こる可能性があります。

シュウ酸はほうれん草やたけのこにも含まれています。しかし、ほうれん草やたけのこは茹でて調理するので、シュウ酸は水に溶け出しますが、バナナは生のままで食べることができるため、シュウ酸もそのまま体内に取り込めてしまいます。

高カリウム血症

バナナを1日4本以上継続的に食べると高カリウム血症が起こりやすくなります。カリウムを過剰に摂取することで起こる症状として、嘔吐、不整脈、痺れ、神経症状といった症状が見られます。

腎機能が低下している人は特に注意が必要です。

上記に挙げたデメリットはあくまでも継続的に食べ過ぎた場合の話です。

1日1本を継続しても問題ないです。むしろ、アンチエイジング効果が期待できるため、1本を継続的に摂取していただくことをおすすめします。

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前沼 さくら
管理栄養士/ヘルスメイクアドバイザー