日焼け止めは何分前に塗るべき?塗る時のポイントや効果時間も解説!

日焼け止めは何分前に塗るべき?塗る時のポイントや効果時間も解説!

多くの女性にとって、日焼け止めは欠かすことができないアイテムです。塗るタイミングはいつがよいのか、また、日焼け止めの効果はどの程度持続するのかなど、気になる点も多いですよね。
 
この記事では「日焼け止めはいつ塗るべきか」また「日焼け止めの正しい塗り方」について詳しく解説していきます。
 

日焼け止めは30分前に塗るといいのは本当?嘘?

「日焼け止めは出かける30分前に塗るのがよい」ということを聞いたことがある人も多いと思います。これは本当か嘘かどちらでしょうか?
 
答えは、嘘です。
 
30分前に塗るのがよいという話が広まったのは、数年前のとあるテレビ番組で美容皮膚科医が話したことがきっかけのようです。「直後は肌に浸透せず効果を発揮できない、30分前に塗ると効果的」と言われたことから広まったと考えられます。
 
種類にもよりますが、日焼け止めの多くは、肌に浸透させるためではなく、肌をコーティングすることを目的として作られています。そのため、肌に浸透させるための30分は必要ないのです。
 
出掛ける30分前に日焼け止めを塗っている人は、この記事を参考に塗るタイミングを変えてみましょう。いつ塗るのがベストなのかは次章で詳しく説明していきます。
 

日焼け止めは何分前に塗るのがベスト?効果が出やすい時間とは

日焼け止めは何分前に塗ればよいかというと、特に決まりはないのです。顔に塗る場合は朝の化粧下地として使うのもよいですし、外出する時は出掛ける直前に塗るのがベストでしょう。室内でも窓の近くは紫外線が入ってくるため、在宅中でも塗っておくと安心です。
日焼け止めは塗った直後から紫外線を防御することができます。
 
ただしローションタイプやジェルタイプなどの水分量が多いタイプは、肌が濡れた状態になるため乾くまで2〜3分ほど置いておくほうが落ちにくくなります。汗をかきやすい人は、真夏の炎天下など日焼け止めが乾いていない状態で汗をかくと落ちやすくなるからです。
 
水分量が少なめのクリームタイプなどは、塗ってすぐに出かけても問題ありません。
 

日焼け止めは何時間持続する?塗り直しのタイミングもご紹介!

日焼け止めは塗ってすぐに、紫外線を防御する効果があることがわかりましたが、どのくらい持続するのかも気になるところです。
 

日焼け止めのSPFの数値と持続時間について

日焼け止めには紫外線を防御する数値が、SPF(数字)、PA(+)で表されます。
SPF・・・UVBを防御し、表皮にダメージを与え、肌が赤くヒリヒリした状態(サンバーン)になるのを抑える
PA・・・UVAを防御し、紫外線の9割以上を占め、真皮にダメージを与えシワやたるみの原因になる即時黒化(サンタン)を防ぐ
 
日本国内では、SPFは50が最高値であり、PAは++++が最高値になります。SPFが高くなれば平行してPAも高くなる傾向があります。
 
SPFが高いと持続時間も長くなると思われがちですが、SPFの数値と持続時間は比例しません。日焼け止めはSPFの数値に関係なく、平均2〜3時間おきに塗りなおす必要があります。

日焼け止めには、紫外線吸収剤と紫外線拡散剤があります。紫外線吸収剤は別のエネルギーに変換されるため、光が当たると徐々に効果が弱まります。紫外線拡散剤は光を反射させるため効果は持続しますが、粉体成分のためこすれや汗などで落ちやすいです。そのため、日焼け止めは2~3時間おきに塗り直しをする必要があります。紫外線吸収剤と紫外線拡散剤については、記事の後半で詳しく解説しています。

 

塗り直しのタイミングはいつ?

日焼け止めは2〜3時間おきに塗り直す必要がありますが、これは生活パターンによって多少変わってきます。
 
例えば会社にいるときなど、ほとんど室内にいて紫外線が当たらない場所にいるのであれば、外に出るタイミングで塗り直すようにしましょう。この場合、1回目は家を出る前、2回目は会社を出る前になります。ランチで外出するなら間にもう1回塗る必要があります。
 
1日中、紫外線に当たる場所にいる場合は、2〜3時間おきに塗り直します。
筆者の場合、秋冬は汗をかきにくいため3時間を目安に、春夏は2時間を目安に塗っています。また真夏の炎天下で汗をたくさんかいたときは、2時間も待たずに塗り直すこともあります。
 
車を運転する人は、外にいる場合と同じように塗り直すことを考えておくとよいでしょう。
 

顔の塗り直しはどうする?

腕やデコルテなどは何度でも塗り直しができますが、メイク後の顔は塗り直しをするとメイクが崩れてしまいますよね。
 
朝は日焼け止めをしっかり塗ってからメイクします。塗り直しの際は水分を含まないパウダータイプのファンデーションやルースパウダーがおすすめです。
 
余分な皮脂をティッシュオフして、UV効果のあるパウダータイプのファンデーションまたはおしろいを重ねる方法がよいでしょう。ただし1日に何度もファンデーションを重ねると厚化粧になってしまうため、カラーレスのおしろいを1つ持っておくと使いやすいです。
 
また、ミストタイプのUVケア商品もメイクの上から使用することができます。自分が使いやすいアイテムを1つ携帯しておきましょう。
 

日焼け止めを塗る時のポイントは?日焼け止めの種類別にもご紹介!

日焼け止めを塗る時のポイントは?日焼け止めの種類別にもご紹介!
シミやシワを予防するためにも日焼け止めは効率よく使いたいものです。ここからは日焼け止めを塗るときのポイントや日焼け止めの種類について解説していきます。
 

日焼け止めを塗るときのポイント

日焼け止めの効果を効率よく発揮するためには、十分な量を塗る必要があります。「日焼け止めを塗っても焼けてしまう」という人は、量が足りていない可能性があります。
 

日焼け止めの量

日焼け止めに記載されている量が「膝下でサクランボ大」であれば、サクランボ1.5個くらいを目安にして、規定量よりも多めにしておくとちょうどよいです。なぜなら、光による劣化や生活をする上で、汗や皮脂による崩れ、肌に触れるなどの行為で日焼け止めが取れやすくなるからです。
 
顔の場合はあまり多く塗りすぎると、化粧崩れの原因にもなりやすいため「規定の量<化粧崩れしない量」を目安にしてみてください。ただし、使用量を増やすとべたつきが気になる場合は、規定量の日焼け止めの上から、UVファンデーションまたはUVパウダーを重ね付けするなど工夫してみてください。
 

顔の塗り方のポイント

  1. クリームタイプなら、両頬、おでこ、鼻、あごの5点に置く
  2. 内側から外側に向かって全体に塗り広げる
  3. 目の周りや生え際、鼻の周りなどの細かい場所は指でなじませていく
  4. フェイスラインから耳の後ろも指で塗る
  5. デコルテも顔ととらえ、首に塗るときは上を向いてリンパを流すように下に向かって塗る
  6. 首の後ろは下を向いてなじませる

 
腕や足などは、規定の量より「気持ちたっぷりめ」くらいがちょうどよいと思います。日焼け止めもさらっとしたタイプから保湿もできるタイプなどさまざまあるので、自分の肌質や好みの質感で選んでみてください。
 

紫外線吸収剤と紫外線拡散剤(ノンケミカル)について

日焼け止めを購入するときに「ノンケミカル」と記載された商品を見かけることが多くなりました。日焼け止めに使われている紫外線防止剤は大きく2つに分けられます。
 

  • 紫外線吸収剤
  • 紫外線拡散剤(ノンケミカル)

 
紫外線吸収剤は、紫外線のエネルギーを吸収して熱などのエネルギーに変換する働きがあります。肌馴染みがよく、販売されている種類も多いですが、肌が敏感な人などは刺激になる場合があります。
 
紫外線拡散剤はノンケミカルとも言われ、紫外線を物理的に反射させて散乱する働きがあります。紫外線吸収剤と比べるとSPFが低い傾向があり、販売されている数も少なめです。
 
紫外線拡散剤は「酸化亜鉛」「酸化チタン」という天然の鉱物を使用しているため、肌への刺激は少なめで敏感肌や赤ちゃんに使用できる日焼け止めも多く販売されています。
「酸化亜鉛」はまれに肌に合わない人もいます。「酸化チタン」のみで作られているノンケミカルも徐々に増えてきているので、肌荒れしやすい人にはおすすめです。
 
近年では紫外線吸収剤と紫外線拡散剤の両方が入ったハイブリッドタイプも人気です。このタイプは最も日焼けしにくく、紫外線吸収剤に「酸化亜鉛」「酸化チタン」が配合されています。
 

日焼け止めの種類

日焼け止めは、クリームや乳液タイプ、ジェルなどが主流ですが、実はさまざまな種類があります。用途によって使い分けができるのでぜひチェックしてみてください!
 
◯クリームタイプ
・オイル多めのクリームタイプは保湿効果に優れているものが多い
◯乳液タイプ
・クリームより軽めで塗りやすく、種類も多い
◯ジェルタイプ
・ウォーターベースでみずみずしいサラッとした仕上がり
◯ローションタイプ
・軽いとろみのある化粧水のような質感。肌をさらっとさせたい人向け
◯パウダータイプ
・手軽で顔やメイク直しに使いやすい
◯スプレータイプ(ミストタイプ)
・手の届かない背中のケアや、髪に使えるタイプもあり。
・手を汚さずに使用できる
◯シートタイプ
・汗を拭き取りながらUVケアできるシートタイプがあり夏場に重宝する
◯スティックタイプ
・使用感はやや重いが、肌にしっかり密着し高SPFタイプが多いため、しっかり日焼け予防ができる

 

日焼け止めで気をつけて欲しいNGな使い方や塗り忘れしやすい場所とは?

日焼け止めは間違った使い方をすると、効果が発揮できず肌荒れすることもあります。日焼け止めを使うときの注意点と、塗り忘れしやすい場所をチェックしましょう。
 

日焼け止めで気を付けたいこと&NGな使い方

  1. 使用量が少ない・・・ 紫外線を予防しにくいだけでなく、摩擦による肌ダメージも発生するためたっぷりと塗ることを心がける
  2. 濡れた肌に使ってしまう・・・ 汗や水気を拭き取ってから使用するようにする
  3. 昨年の残りを使う・・・ 1年以上経過したものは雑菌が繁殖しやすいため使用しないようにする

 

塗り忘れしやすい場所

  1. 手の指や甲・・・ 手洗いや消毒で落ちやすい場所
  2. 足の指や甲・・・サンダルになると足の指や甲に紫外線が当たりやすい場所耳の後ろ・・・髪を束ねていると紫外線が直撃しやすい場所
  3. 首の後ろ、背中・・・首の後ろや背中は非常に焼けやすい場所

美肌には欠かせないアイテムとして自分に合う日焼け止めを正しく選びましょう。

nana
湯浅 みちこ
コスメコンシェルジュ/美容ライター