入浴剤を入れたままの追い焚きは可能?給湯器との関係や注意点をご紹介!

入浴剤を入れたままの追い焚きは可能?給湯器との関係や注意点をご紹介!

入浴剤にはさまざまな色や香りがあり「お風呂のリラックスタイムに欠かせない」という人は多いでしょう。しかし、お風呂の追い焚き機能を日常的に利用している人は、入浴剤を使用しても大丈夫なのか気になりますよね。実は、追い焚き機能と相性が悪い入浴剤も存在します。
 
今回は、追い焚き機能の仕組みをはじめとして、入れても問題ない入浴剤、安全に使用する方法、注意点について解説していきます。ぜひ最後までご覧になり、参考にしてください。
 

お風呂の追い焚き機能とは?

追い焚き機能とは、一度お湯を沸かして冷めた後、再度温め直す機能です。浴槽で冷たくなった水を吸水し、配管を通って給湯器へ運んだ後、風呂釜へ戻して循環させながら温めていきます。
 
追い焚き機能は大きく分けると「強制循環方式」「自然循環方式」の2種類があります。以下、それぞれの特徴について解説します。
 

強制循環方式

強制循環方式は、風呂釜と浴槽が一つの配管で繋がっており、ポンプで強制的にお湯を循環させて温めます。一つの穴から冷めたお湯を吸水し、一気に温め、浴槽内に出す方式です。給湯器の設置場所に自由が利くため、浴室から離れた場所への取り付けも可能です。
 

自然循環方式

自然循環方式は、風呂釜と浴槽が上下2箇所の配管で繋がっています。下部の穴から冷めたお湯を吸水し、上部の穴から排水して自然循環させながら温める方式です。お湯を循環させつつ、比較的ゆっくり温めていくといった特徴があります。
 

入浴剤を入れたお湯は追い焚きできる?

基本的に風呂釜の配管は銅製のものが多いため、入浴剤の種類によっては追い焚きできない場合もあります。特に、配管を損傷させる成分が配合されている場合は、故障の原因にもなりかねないので注意が必要です。
 
固形物が入ったバスボムのような入浴剤も、配管を詰まらせる恐れがあるため追い焚きは使用できません。ミルク湯やゆず湯のような食物を入浴剤として使用した場合も、雑菌の繁殖が進む要因となります。
 
配管内は浴槽のように、直接こすって洗うことができません。故障の原因に繋がりそうな入浴剤を使用するときは、追い焚きは避けましょう。ただし、風呂釜や配管を傷めたり、汚れがこびりついて配管が詰まったりする恐れがなければ、追い焚きしても問題ありません。使用する前に、商品のパッケージで追い焚きができるか確認して使用するようにしましょう。
 

追い焚きに向いていない入浴剤・相性が良い入浴剤とは?バスクリンやバスロマン、バブは大丈夫?

ここからは、追い焚きに向いていない入浴剤と相性が良い入浴剤について解説します。
 

追い焚きに向いていない入浴剤の成分や種類は?

追い焚きに向いていない入浴剤の成分や種類には、どのような物があるのか見ていきましょう。
 

金属を傷める成分

金属を傷める成分
金属を傷める成分として、硫黄や酸、アルカリ、塩、塩化ナトリウムなどが挙げられます。これらの成分は金属部に付着すると化学反応を起こし、配管を傷めたりサビさせたりする可能性があるため注意が必要です。配管の腐食やサビが原因で穴が空いてしまうと、水漏れや故障の原因になります。
 
そのため、温泉気分を楽しめる硫黄が配合された入浴剤や、塩や塩化ナトリウムが含まれるバスソルトは追い焚きと相性が良くありません。バスソルトは、デトックス効果が期待できる商品として人気ですが、使用の際は追い焚き機能を使わないようにご注意ください。
 

にごり成分が含まれるタイプ

にごり成分が含まれるタイプ
お湯が濁るタイプには、酸化チタンや炭酸カルシウムなどの成分が含まれています。酸化チタンや炭酸カルシウムは金属の研磨作用があり、配管にダメージを与える恐れがあるため注意が必要です。

また、酸化チタンは沈殿しやすい性質があるため、配管やフィルターを詰まらせる可能性もあります。ただし、オイル由来のにごり成分を使用した入浴剤は追い焚き可能です。パッケージの裏面を見ると、配管を傷めない成分かどうか確認できますよ。
 

固形物が入ったものや泡が出るタイプ

固形物が入ったものや泡が出るタイプ
花びらやおもちゃなどの固形物が入ったもの、泡が大量に出るバスボムのような炭酸ガス系の入浴剤も相性が良くありません。そのまま追い焚きを使用すると配管やフィルターが詰まり、故障や不具合が起こる可能性があります。

また、使用後は手おけや洗面器などを使い、浴槽内の固形物をすくってから排水しましょう。排水管の詰まりを防止できます。
 

食物が入っているタイプ

食物が入っているタイプ
入浴剤の成分として、ゆずやミカンの皮、お茶、牛乳が使用されている商品もあります。なかには、ゆずやお茶の葉、牛乳やお酒などを直接お風呂に入れる人もいるでしょう。

しかし、食物が含まれたまま追い焚きしてしまうと、雑菌やカビの繁殖に繋がり配管内は不衛生な環境となるため注意が必要です。
 

追い焚きと相性が良い入浴剤とは?

ここでは、追い焚き機能と相性が良い入浴剤について解説します。
 

中性で濁らないタイプならOK

中性成分でお湯が濁らない入浴剤なら、追い焚き機能を使用できます。中性ならば配管を傷める心配がなく、濁らない入浴剤には酸化チタンが配合されていません。そのため、追い焚き機能を使っても故障する心配がなく安心です。
 

バスクリンやバスロマン、バブは使用できる?

バスクリンやバスロマン、バブの公式サイトを確認したところ「にごりタイプや硫黄が入った入浴剤以外なら使用可能」とありました。ただし、バスクリンの公式サイトでは衛生面の問題から、追い焚きを推奨していません。ただし、成分に関しては中性となるため、風呂釜や配管が損なわれる心配はないようです。
 

追い焚きの前には入浴剤の特記事項が記載されているかチェック

入浴剤のパッケージに「浴槽・配管を傷めません」「追い焚き機能付きにも使用できる」と表記されているか、確認しておくと安心です。風呂釜や浴槽を長持ちさせるためにも、使用する入浴剤には注意を払いましょう。
 

追い焚き機能付きのお風呂で安全に入浴剤を使用する方法とは

ここでは、安全に追い焚き機能や入浴剤を使用する方法について、それぞれ解説します。
 

入浴剤は適切な量を使用する

入浴剤のパッケージに記載されている規定量を守ることが大切です。記載されている規定量より多く入れると入浴剤が溶け切らず、お湯に残ってしまう可能性があります。また、種類の異なる入浴剤を混ぜると、成分同士で化学反応を起こす恐れもあるため避けてください。

正しく使用しないと、追い焚きした際に配管やフィルターを詰まらせる要因にもなるため、故障する可能性が高くなるでしょう。
 

追い焚き機能を切る

硫黄やにごり成分が配合された入浴剤で温泉気分を楽しみたい時、また花びらを浮かべてリラックスしたい時もあるでしょう。そのような時は、追い焚き機能を切っておくと安心です。

給湯器の種類によっては、自動的に24時間追い焚き機能が有効になっているものもあります。あらかじめ電源を切っておけば、うっかり追い焚き機能を使ってしまう心配もありません。
 

追い焚きに向いていない入浴剤を入れてしまったら?対処法を解説!

追い焚きに向いていない入浴剤を入れてしまった時は、入浴後すぐに排水して洗浄しましょう。万が一、追い焚き機能を使用してしまった場合の対処法は以下の通りです。
 
①排水と洗浄をした後で、一度きれいな水を溜めて追い焚きをする。
②風呂釜の洗浄剤を使用し、配管内に残った汚れを取り除く。

万が一、追い焚きと相性が悪い入浴剤を入れて不具合が起きた場合は、自力で解決するのは困難です。特に以下のような症状が起きた場合は、必ず専門業者に連絡をして配管修理を依頼しましょう。

・循環口のあたりで異音が出ている
・追い焚きが機能せずお湯が温まらない
・設定した温度のお湯が出なくなった
・給湯器の配管が水漏れしている
 
保証期間内に故障した場合は無料、もしくは安価に対応してもらえる可能性が高いです。ただし、メーカーが禁止している行為によって不具合が起きた場合は、保証の対象外となります。