思い切って新しいことに挑戦したいと思いながら、日にちだけが過ぎていく。

やってみたいと思っていることがあるけれど、なんとなく先延ばしにしてしまう。

独立、起業したいと考えているが、今の仕事をなかなか辞められない。

考えても仕方ないと分かっているのに、考えてしまい、なかなか先に進めない。

周りの友人がどんどん変わっていくのを見て、自分だけが取り残されているように感じる。

 

そんなふうに、考えすぎて行動が止まってしまい、焦りや不安の気持ちだけが募っていくってことありませんか?

 

こんにちは。ヨガ&瞑想セラピストの 大野まさみ です。
私は統合医療的アプローチと体を使った心理療法のヨーガセラピーで、心と体の健康と、その人の持っている本来の魅力を引き出し、輝かせるサポートをしています。

 

今回は、なかなか行動できず止まってしまう方に、結果にコミットしないで動けるようになるコツをお伝えします。

 

分かっているのに行動できないワケ

 

私たちは、変わりたい、自分らしく生きたい、と思っていたり、口にしていても、実際には行動せずに、結局は何も変わらない。そして、いつまでも、何となく不足感を持ったまま生活する、という状態に陥りがちです。

当たり前のことですが、今と同じことをしていれば、現実は何も変わりませんよね。それどころか、確実に年だけはとっていきます。頭では分かっているのに、行動に移せないのはなぜでしょうか?

 

もしかしたら、それは「ホメオスタシス」のせいかもしれません。

 

 

今の状態をキープしようとするホメオスタシス

「ホメオスタシス」とは、私たちの身体や脳が現状維持をしようとする生体の働きのことで、「恒常性」とも言われています。ホメオスタシスのおかげで、私たちは環境が変化しても、体の状態を一定に保とうとします。

 

例えば、北極でも南国に住んでいる人でも体温が常に36度程度をキープしますよね。また、暑くなったら汗をかいて体温を維持しようとする、ケガをすれば傷口をふさごうとする。これらはすべて「ホメオスタシス」の働きです。

 

身体が現状維持をしようとするだけでなく、心も今のままがいいと現状に留まる力が働いてしまいます。

たとえ、今の状況が不満足でも、脳は自分自身に「変わらないように」と指令を出します。

 

 

前に進むために…

 

前に進むために何をするかと考える前に、実はとても重要なのが、「何をやめるか」です。

無意識に「変わらない」を選択し、新しい行動をストップさせていることをやめると、スムーズに動けるようになるかもしれません。

 

次に紹介する「3つのやめる」を試してみましょう。

 

1.考えるのをやめる

 

考えすぎて動けなくなるなら、考えるのをやめましょう。とはいえ、それができれば苦労はしませんよね。実は、考えすぎてしまう人は「やった後のこと」を考えているのです。まずは「やった後の結果を考えること」をやめてみましょう。

 

2.結果にコミットするのをやめる

 

「結果にコミットする」というCMがありますよね。

考えすぎて行動に移せない人には「結果にコミットする」は逆効果です。

 

「ホメオスタシス」の働きにより、私たちの脳は「安定」を望み「変化」を避けようとします。ですので、結果にコミットすると、失敗したらどうしようなどと、先のことを考えて、動けなくなってしまいます。

 

新しい行動に対し、無意識に心がストップをかけてしまうのです。それに、挑戦しなければ、失敗のしようがありませんから、「コンフォートゾーン」にいることができます。新しい行動を起こすために、敢えて「結果にコミットする」をやめてみましょう。

 

3.悩むことを止める

 

考えてばかりで動けない時は、考えているのではなく悩んでいるのです。

考えることと、悩むことの違いは、考えても答えが見つからないか、考えたら解決策が見つかるかの違いです。

 

自分が悩んでいる状態なのか、考えている状態なのかを区別して、まだ起こっていない未来を考える代わりに、行動に移せる具体的な方法を考えてみましょう。

以外と行動できる自分に気づくかもしれませんよ。

 

 

一歩前に進むためにできること

 

数字の力を使う

考えすぎて行動が止まりがちなら、数字の力を使いましょう。

 

例えば、3日間だけやる、1週間後に決める、〇月〇日から始めるなど、行動に数字を入れます。

昔ある方に、数字を入れるとは、命を吹き込むことだと言われたことがあります。命あるものは動きますよね。数字を入れることで、スタートが具体的になれば、もう動くしかありません。

 

 

ベイビーステップで進む

どんなことでも、最初の一歩がないと始まりません。ならば、最初の一歩のハードルを限りなく下げましょう。

このくらいなら出来そうなことを探すのです。

 

例えば、あなたが転職したいと考えていても、切羽詰まった理由がなければ、決断を先延ばしにしてしまうでしょう。辞めたいと言いながら、いつまでも同じ職場に居続ける、なんてことになりがちです。会社を辞める前に、転職先を探す、副業から始めてみるなど、ベイビーステップで進めばいいのです。その一歩が、どんな小さなことでも、転職のための行動を起こしている自分を、誇らしく思えるはずです。

 

 

心と体を緩めよう

心と体には関連があり、心身医学では「心身相関」といいます。

心が穏やかなら、体はリラックスしますし、イライラしていれば、体に力が入って固くなります。

自分の本来の力を発揮できるのは、リラックスしている時です。考えすぎて、心も体もガチガチになっていたら、心と体を緩めてみましょう。

心と体が緩むと、やる気が出て、意外と行動に移せたりするものです。

 

 

呼吸で気持ちをリセットする

気持ちをリセットする、簡単な呼吸法をご紹介します。

ヨガでは、「呼吸は心と体の架け橋」といいます。緊張したり、ストレスがあると、呼吸は浅くて早くなります。反対にリラックスしている時、呼吸は深くてゆっくりです。

ですから、リラックスしたければ、呼吸を意図的に「ゆっくり」にすればいいのです。

 

 

気持ちを切り替える1:2の呼吸

吸う息が1に対し、2倍の長さで息を吐きます。

できれば、目を閉じて1~2分間行ってみましょう。

 

4秒で吸ったら、8秒かけて吐きます。

10秒で吸ったら、20秒で吐きます。

吐く息が長ければ、正確に倍の長さでなくても構いません。

吐く息と一緒に、考え事も吐き出してしまいましょう。

 

 

「結果」でなく「今」にコミットする

 

小さな一歩を踏み出すことができたら、現実は必ず動き出します。

もし考えすぎていたら、目を閉じ、ゆっくり息を吐いて、体と心を緩ませましょう。「結果」にコミットする代わりに「今」にコミットしましょう。

 

どうせ考えるなら、やりながら考えるくらいの軽い気持ちで、小さな一歩から始めてみませんか? きっと気づいたら、以前の自分が懐かしく思えるくらいに、見える景色が変わっているはずですよ。