首こり・肩こり・腰痛があると、症状が悪化したらどうしようと不安になりますよね。整骨院や鍼灸院に通うほどではないけれど、体を楽にしたいと考えることはありませんか。自宅でセルフメンテナンスをしたいけど、どうしたらいいかわからない。そんな疑問にお答えいたします。

この記事では筋膜リリースとは何か、人気の道具であるフォームローラー・スティック・ボールの選び方について解説していきます。

筋膜リリースとは?どんな効果がある?

筋膜リリースとは「筋膜のゆがみを正して、こりや痛みを根本から解消する方法」です。

筋膜は全身に張り巡らされている、薄い膜です。この膜は筋肉・内臓を包み込み、互いの位置関係を保つという大切な働きをしています。

筋膜のゆがみは姿勢の悪さや、体の動かし方のくせによって生じます。筋膜のゆがみが筋膜まわりの皮膚・筋肉の柔軟性を奪い、痛みを引き起こしたり体の柔軟性を低下させるのです。

筋膜リリースは筋膜のゆがみを解消し、正しい姿勢を保ちやすくします。首こり・肩こり・腰痛など、筋膜痛が原因の症状を軽減することにも有効です。

正しい姿勢を保てるようになると骨格がきれいに見えるので、同じ服を着ても見た目が全く違います。スーツの着こなしなども変わり、体型を活かしたファッションを楽しめるようになります。
 

筋トレが先?後?筋膜リリースのやり方を解説!

筋膜リリースはいろいろな方向への、筋膜の柔軟性を向上させるエクササイズです。そのため、まずは準備体操として筋膜リリースを行い、その後に筋トレをしてから整理体操としてストレッチを行うのが筋トレの最も効果的な工程になります。
 
毎日筋膜リリースをすると、変化が現れるのも早くなりますが、ストレスにならない頻度で取り組むのが継続のポイントです。
 
ローラーを使う際には、一か所20秒から始めます。体の固く感じる部分にローラーを当て、深呼吸をしながらローラーを転がします。慣れてきたら徐々に50秒まで伸ばしてみてください。

スティック・ボールの場合は、30秒から始めます。ローラーと違い、スティック・ボールは接触面積が狭く、圧が集中しやすくなり、強い痛みを感じやすいので注意が必要です。「物足りないかな」と感じる程度でも最初はかまいません。

ご注意いただきたいのが、背中や肩の痛みです。「放散痛」という症状があり、内臓の痛みが肩や背中に現れることがあります。筋肉痛とは少し異なる種類の痛みを感じる場合は、内科など医師の診察を受けられることをおすすめします。
 

筋膜リリースはフォームローラー・スティック・ボールどれを選べば良いの?

意外と知られていませんが、実はフォームローラー・スティック・ボールでは厳密に筋膜リリースを行うことは難しいと言われています。医学的根拠に基づいて筋膜リリースができているとは証明されていないのです。

しかし、フォームローラー・スティック・ボールによって、皮膚・皮下組織の柔軟性を向上させることは可能です。リラクゼーション効果も考えると、道具を使う価値は高いと言えます。

体のどこにアプローチしたいかや、道具の特徴によってフォームローラー・スティック・ボールを選びます。

フォームローラーは接地面積が広いので、背中・腰・太ももなどにおすすめです。対象的にボールは接地面積が狭いため、首・腕・すねなどに向いています。スティックは背中やふくらはぎにアプローチしやすいのが利点です。
 

フォームローラーが向いている人

「とりあえず全身の筋肉をほぐしたい」という方は、迷わずフォームローラーを選んでください。

フォームローラーを選ぶコツは以下の5つです。

ストレッチポールのように、縦に頭から体幹全体に使いたい場合は長めのタイプが必要です。縦に使う必要がなければ、30cm程度の長さを選びます。
 
溝の深さは、表面の凹凸と関係しています。初めてフォームローラーをご使用になる場合は、溝が浅めで表面の凹凸がなめらかなタイプがおすすめです。

通販などで購入する際には素材に注目することで、ある程度柔らかさを想定内に抑えることができます。しかし購入前に一度、実店舗で触ってみることをおすすめします。筋膜リリースは本来、手で行なうので指先や手のひらの柔らかさを目安に選びます。

耐荷重量のチェックも重要です。フォームローラーは体重をかけて、転がして使用するものです。いくつか商品を比較すると、耐荷重量に差があることに気づかれるでしょう。あまりにも耐荷重量が少ないものを避けると失敗しません。

最後にフォームローラーは折りたためないので、収納場所も考えておくとスマートです。

スティックタイプが向いている人

「フォームローラーを使いこなせる自信がないけど、体の疲れやだるさをどうにかしたい」という方にはスティックタイプをおすすめします。

フォームローラーは横になって、体をローラーに乗せて転がす必要があります。体幹や足の筋力が弱いと、痛みを軽減する前に挫折してしまうかもしれません。

スティックタイプのローラーなら、場所を選ばずに使用可能です。背中やふくらはぎなど、気軽にほぐすことができます。足のむくみやだるさであれば、スティックタイプのほうがフォームローラーよりアプローチしやすいです。

ボールが向いている人

「手軽に”ながら運動”で疲れを取りたい」という方には、ボールでのマッサージがおすすめです。

ボールがあれば首・肩・背中・腰・お尻周り・ふくらはぎ・足の裏と、広範囲にマッサージを楽しめます。テレビ・スマホを見ながらでも、気楽に取り組めるのがボールの魅力です。スペースをとらないので持ち運びしやすく、出先でも休憩に使えます。

フォームローラー・スティックタイプとボールを組み合わせて使用すれば、自分の都合に合わせて体のメンテナンスができるので便利です。
 

おすすめの筋膜リリースのローラー・スティック・ボールをランキング形式でご紹介!

おすすめのフォームローラー・スティック・ボールを1位から5位の順にご紹介します。
 

1位 トリガーポイント グリッドフォームローラー

1位 トリガーポイント グリッドフォームローラー
フォームローラーの火付け役と言えるトリガーポイント社の「グリットフォームローラー」は使う人を選びません。33cmのスタンダードモデルから始めてみませんか。
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2位 プリマソーレ フォームローラー

2位 プリマソーレ フォームローラー
耐荷重量は200キログラムあり、男性が使用するにも十分です。接地面の凹凸は小さめ突起と平面の2種類で、好みの刺激を楽しめます。
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3位 コタズホーム スティックローラー

3位 コタズホーム スティックローラー
重さ310グラムと軽量で、取り回しのしやすさが魅力です。ローラー部分の突起が独立して回転するのでストレスなく使用できます。
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4位 トリガーポイント グリッドフォームローラーSKT

4位 トリガーポイント グリッドフォームローラーSKT
トリガーポイント社からリリースされている「ハンドヘルト」の中から、短すぎないスティックタイプの商品をおすすめします。
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5位 羽立工業株式会社 スッキリボールNH3700

5位 羽立工業株式会社 スッキリボールNH3700
首・膝裏・ふくらはぎ・足の裏を刺激するイボイボが特徴の「スッキリボール」はリラックスタイムのながらマッサージにぴったりです。
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ランキングには含めませんでしたが、ダイソーには「ボディーローラー」の商品名でフォームローラーが販売されています。税込み550円です。(2023年1月時点)

フォームローラーをお手頃価格で試せます。マッサージボールも販売されていますので、一度お店をのぞいてみてもいいかもしれません。

まとめ

この記事では筋膜リリースとは何か、人気の道具であるフォームローラー・スティック・ボールの選び方について解説しました。

筋膜リリースによって痛み・だるさを軽減し、正しい姿勢を保ちやすくなります。

フォームローラー・スティック・ボールの選び方については、体のどの部分にアプローチしたいかで選べることもお伝えしました。

ぜひこの記事を参考に、あなたにぴったりのアイテムを見つけてセルフメンテナンスに役立ててください。

「腰が痛い」

そう感じたことがない人は、現代の日本ではほとんどいないのではないでしょうか?

それほどまでに“現代病”とも言えるほど当たり前になってきた“腰痛”。

身体の不調ランキングでは、堂々の2位(肩こりとほぼ同数!!)*

 

ちなみに、一生のうち少なくとも1回は腰痛を経験する人は、90%を超えるんです!

 

 

慢性的にず~っと重い・だるい・痛いという人もいれば、年に数回はぎっくり腰になるという急性腰痛の常連さん、、病院の検査ではっきりと骨や関節の異常が見て分かるほど変形している人、

一口に腰痛と言っても、痛みの程度や出方、検査所見の有無など、実に様々です。

 

しかし、実は

腰痛の85%は“病院に行って検査をしても、”はっきりとした異常が見られない腰痛”なのです。

 

この腰痛は「非特異的腰痛」と呼ばれ、

ストレス・筋力低下・姿勢・睡眠環境など、ありとあらゆる原因が複雑に絡み合って発症します。

 

産前産後セラピストの松坂あゆみです。今回は、腰痛の原因と対策をお伝えします。

 

姿勢が悪い?腰に良い姿勢ってなんだろう?

問題になる姿勢は大きく分けて2つです。

1.左右がアンバランスな姿勢

横座り、脚組み、身体の片側にショルダーバックをかける、片肘をついて座る、等

 

2.腰周りに負担のかかる姿勢

ソファや電車の座席で浅く座る姿勢、猫背、反り腰、等

 

多くの場合、腰痛は一朝一夕で発症するものではありません。

これらの姿勢を毎日の習慣として続けていると、徐々に骨盤のズレや骨の変形が引き起こされ、その結果として腰痛を発症します。

 

でも、何が良い姿勢で何が悪い姿勢かという判断は、素人にとっては難しいですよね。

 

そこで、1つだけ心がけてほしいことがあります。

 

それは

「正面から見ても、横から見ても、真っ直ぐであること」です。

 

例えば、横座り。

これは正面から見たときに左右非対称で歪んでいますね。

頭から腰のラインが真っ直ぐではありません。

なので、NGな姿勢。

 

猫背は、正面から見たら左右対称で真っ直ぐです。

しかし、横から見たらどうでしょうか?

骨盤が後ろに倒れ、背中が後ろに飛び出し、頭と首が前に突き出しています。

つまり、頭から腰のラインが真っ直ぐではないので、猫背もNGな姿勢。

 

腰周りに負担のない、代表的な姿勢は正座とあぐら。

こちらの2つは左右のねじれ、前後のアンバランスが出にくいのでオススメですよ!

 

 

ちなみに、学校で必ず経験する、体育座り。

こちらは一見すると問題なさそうなのですが、骨盤が後ろに倒れやすい姿勢のひとつ。

猫背になりがちですので、実はオススメできないNG姿勢なんです。

 

 

姿勢が良いだけじゃダメ!動きが少ないことも大きな原因

上に挙げたような姿勢を避け、いくら背筋を伸ばしてきれいな姿勢を保ったとしても腰痛は起こります。

 

その原因は、動かなさすぎること。

 

立っていても、座っていても、寝転がっていても、

真っ直ぐでも、猫背でも、反り腰でも、

 

“動かない”ということは身体へのダメージがとても大きいもの。

 

 

 

なぜなら、腰周りの筋肉が固くなってしまったり、血流が悪くなってしまったりすることでも腰痛は起こるのです。

 

身体の曲げ伸ばしにより筋肉が動き、筋肉に溜まっている疲労物質を洗い流すことができます。

 

圧迫骨折やぎっくり腰など安静が必要な場合や、内臓トラブルが原因の場合を除いて、身体を動かすということはもっとも効果的な腰痛ケアのひとつ。

 

 

自分でできることは意外にたくさんある!

車や公共交通機関の発達、畳が減り椅子での生活が当たり前になった現代、ほとんどの人は運動不足。

特に、運転を仕事とする人、デスクワークの人、抱っこや授乳で同じ姿勢が続く子育て世代の人は要注意!!

 

とはいえ、トレーニングジムに通ったり、ランニングをする必要はありません。

 

 

など、このような動きだけでも十分に効果があります。

 

腰痛を予防するためにも、起こっている腰痛を軽減していくためにも、ぜひ姿勢の改善やストレッチ・運動を日々の習慣にしていきたいですね。

 

*平成28年度国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)