「スイーツが好き、パンも好き、でも太りたくないし、ずっとキレイでいたい」
そんな想いを叶えるためのキーワードの1つに「血糖値のコントロール」というものがあります。
「血糖値を下げるにはどうしたら良いのか?」
「おやつにバナナを選ぶのは良いのか?」
この記事では、そういった疑問に答え、いつまでも若々しく美しくいるための血糖値のコントロール方法について解説します。
血糖値を下げるためにはどうする?対策をチェック!
私たちは食事をすることで、その食材に含まれる糖質が分解されてブドウ糖になり、小腸で吸収され、血液によって全身に運搬されます。その血液中に含まれる量を表しているのが「血糖値」と呼ばれます。
血糖値が高い状態が長時間続くほど、老化が進みます。ただ肥満になるというだけではなく、体内のたんぱく質と過剰に摂取した糖質が結びつくことで、AGE(終末糖化産物)が発生・蓄積し、肌のたるみやしわ、動脈硬化や白内障などのリスクも高まります。
したがって、毎日の暮らしの中で上手に血糖値をコントロールする必要があるのです。
血糖値を下げる2つのポイント
血糖値をコントロールするにあたり、ポイントは2つあります。
(1)食べるスピードと食べる順番
早食いするのではなくゆっくり食べることで、物理的に糖質が身体に入るスピードを遅くすることができます。ゆっくり一口ごとによく噛むことを意識しましょう。
空腹時に急に糖質を摂取することでグンと血糖値が上がってしまうため、食事する際は、一口目は食物繊維を多く含む野菜や海藻類から食べることが大切です。食物繊維を先に体内に入れることで、その後に摂取した糖質を急激に吸収することを避けられるため、血糖値の急上昇を避けられます。
(2)食べるものと食べる量
一般的に、GI値(グリセミック指数:炭水化物が消化されて糖に変化する早さを相対的に表す数値)が低いものが理想とされます。低GI値の食品は主に、野菜、豆類、全粒の穀物、ナッツなどで、GI値が55以下とされています。ただし、低GI値の食品でも、摂取量が多いと総量として糖質を多く摂ることになるため、あくまで適量を味わって食べるようにしましょう。
血糖値を下げる食べ物には何がある?バナナなどの果物は?
血糖値の上昇を抑える食べ物でおすすめは、水溶性食物繊維を多く含むものです。特に、ネバネバ食品、果物、野菜、海藻類です。
ネバネバ成分を含む食品(納豆・山芋・オクラ・めかぶ・山芋など)は、腸の消化酵素に働きかけ、糖の吸収を穏やかにすることで血糖値の上昇を抑えてくれます。わかめや昆布などの海藻類、きのこ類、こんにゃくも水溶性食物繊維を含んでいるため、常備菜やお味噌汁などで毎日摂ると良いでしょう。
果物や野菜には「ペクチン」という水溶性食物繊維を含んでおり、これは特にみかんやオレンジなどの柑橘類、キウイフルーツ、バナナ、りんごなどに多く含まれます。
フルーツは甘味もあって満足度も高く、満腹感も得られるので食べ過ぎ防止にも繋がります。
普段のおやつを、市販の精製された砂糖や人工甘味料が使われたお菓子ではなく、フルーツに置き換えるだけでも、血糖値のコントロールに効果が期待できます。
バナナに含まれる糖質とは?成分や栄養について解説!
バナナ1本(約97g)に含まれる糖質量は、およそ20.5gです。ただし糖質とはいっても、バナナには複数の種類の糖質(ブドウ糖、果糖、ショ糖、オリゴ糖、でんぷん)が含まれます。
ブドウ糖や果糖、ショ糖は、素早くエネルギー源となるのに対し、でんぷんは消化に時間がかかるため、それぞれの糖の吸収スピードが異なります。また、オリゴ糖は吸収されず腸まで届き、善玉菌のエサとして整腸作用に役立ちます。
このように様々な種類の糖質が含まれるバナナは、精製された糖質を多く含む菓子類と比べ、血糖値の上昇が比較的穏やかになります。
加えてバナナには、ミネラルの一種であるカリウムが多く含まれています。カリウムは、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌を促す働きをします。
バナナは血糖値を急激に上げることなく、さらに血糖値を空腹時の状態に戻すことが出来る優秀食材だと言えます。
糖質制限はなぜ痩せる?仕組みやメリット、注意点・おすすめ食材を紹介!
バナナは毎日食べても大丈夫?効果的な摂取タイミングとは
バナナ以外の全ての食材に言えることですが、いくら身体に良い食べ物も食べ過ぎてしまっては、悪影響を及ぼしかねません。
バナナに含まれる糖質を上手に活用し、血糖値の観点で安心して食べるタイミングとしてオススメなのは「朝」です。
たとえ時間がない朝でも簡単に皮を剥くだけで食べられるバナナは、エネルギーに変わりやすいため朝から精力的に活動することができます。
手軽に食べられるものとして菓子パンを選びがちですが、精製された炭水化物を朝の一口目で食べてしまうと、血糖値は急上昇するため、バナナを選ぶ方が賢明だと言えるでしょう。
また適量としては、厚生労働省の日本人の食事摂取基準によると「果物は1日200g程度」とあるため、グラム数で考えると皮を剥いたバナナ2本分になります。
しかし、カロリーや糖質量を考えると、毎日食べるとしても1日1本程度が望ましいため、午前中にバナナを食べ、その糖質をその後の活動で消費すると良いでしょう。また、バナナはむくみ予防に効果的なカリウムが多く含まれるため、朝のうちに1本食べておくことで、夕方の脚のむくみケアにつながることも期待できます。
血糖値を下げたい!バナナの効果的な食べ方やレシピをご紹介
バナナを食べる時に、食物繊維を+αして食べることを意識すると、バナナ単体で食べるよりも血糖値の上昇が一層ゆるやかになります。
単純に皮を剥いてパクパク食べるのも良いですが、一口ずつよく噛んで味わいながら食べる『きなこバナナ』をご紹介します。
作り方は簡単です。バナナを輪切りにして、きなこをまぶすだけです。「きなこバナナ」は、きなこに豊富に含まれる食物繊維とたんぱく質がプラスされるため、栄養価も高くなり腹持ちも良くなります。
きなこの原料である大豆に含まれる「サポニン」が脂肪の蓄積を抑えて、肥満を防ぐという一石二鳥な食材です。ほのかな甘みと香りが間食の満足度を高めてくれるでしょう。
他にも「ナッツ香るチョコバナナ」も食物繊維とカカオのポリフェノールが摂れるのでオススメです。
こちらも作り方は簡単です。ボウルに、粗く砕いた素焼きミックスナッツを片手のひらに乗る量を入れ、バナナ一本を入れて潰しながら練り混ぜ、お好みで無糖のココアパウダー・フルーツを振り混ぜれば完成です。
ナッツの歯ごたえでバナナ単品だけで食べるよりもよく噛めますし、市販のチョコレートとは異なり砂糖も甘味料も不使用でバナナの自然の甘さで食べられるので、血糖値の急上昇の心配もありません。
2つとも手軽に出来る食べ方なので、是非お試しください。
血糖値をコントロールすることは、糖尿病だけではなく全身の細胞の糖化を防ぎ、肌のシミやシワを防ぐなど、エイジングケアにつながります。
血糖値を上げやすい市販のお菓子ではなく、上手にバナナを摂り入れることでヘルシーで満足度の高いおやつになります。
毎日の食べ方と食材を意識しながら、健やかで美しく年齢を重ねていきましょう。
「最近イライラするな」「なんか疲れやすくなったな」と感じる事はなでしょうか?
年齢的なものや、気候の変化によって起こるものなどで体調不良を引き起こす場合もあります。
疲れやイライラには病名がないので、慢性的にこのような症状が出ていると、不安になりますよね。
様々な理由が考えられると思いますが、しかするとそれは、糖質の摂り過ぎによって起こる「反応性低血糖」が原因の可能性もあります。
「反応性低血糖」とは?
一般的に糖質を食べると、血糖値が上がります。上がった血糖値を元の状態に戻すために、すい臓からインスリンというホルモンが分泌され血糖値を下げてくれます。血糖値の急上昇が起こると、インスリンの分泌量も増え、この値は比例します。
しかし、絶えず糖質を摂り続けていると、すい臓が弱り、そのバランスが崩れてしまうことがあります。
よく耳にする糖尿病は、すい臓が弱って、インスリンが出なくなり血中の糖が増えてしまう病気です。糖尿病とは別で、インスリンの出るタイミングが遅れ、後から大量にインスリンが出てしまい、血糖値を下げすぎてしまうという現象が起こります。これが「反応性低血糖」です。
この不調が毎日続き、医師に診てもらうと、うつ病や自律神経失調症などと間違って診断されてしまうこともあります。
このような不調症状が現れたら、糖質の摂りすぎを控え、食生活を見直すことが重要です。
糖質の摂り過ぎで、体内で起こる変化
炭水化物や甘い物を食べると、大量の糖が吸収され、血液中に糖が増えます。この糖をエネルギーに変えてくれるのがインスリンで、そのため、血糖値を下げる働きがあります。
このインスリンにより、糖は筋肉や肝臓に緊急用のエネルギーとして蓄えられます。
しかし、過剰な糖質摂取により、蓄えた分がいっぱいになり、糖は脂肪細胞へと運ばれ、中性脂肪に変えられてしまうのです。これがいわゆる体脂肪です。
この体脂肪を燃やすためには、糖質の摂取を制限して、肝臓や筋肉に蓄えられた緊急用のエネルギーを使うことです。そしてこの緊急用エネルギーも尽きてしまうと、中性脂肪がエネルギーとなって使われます。
この仕組みにより、糖質を摂らなくても、体内でエネルギーを作り出すことができるのです。
そして糖質からのエネルギーではなく、脂肪からエネルギーに変われば、痩せていくのです。
「有酸素運動をしても20分以上しないと痩せない」などという話を聞いたことはないでしょうか?これは、最初の20分で、体は糖をエネルギーに動きますが、糖を使い切ると初めて脂肪を燃焼し始めるからです。
体にはエネルギーとして糖が必要です。しかし、私たちの現代の食生活では、糖質を摂り過ぎる傾向にあるため、あえて糖質を摂取する努力はしなくてよいでしょう。すでに、糖質の蓄えもありますしね。
1食で摂取する糖質の目安は、40gです。糖質オフ生活中は1食20gが理想です。
糖質の量をイメージできるように、以下の糖質表を参考にしてください。
(画像出典元:大塚製薬)
日々の生活で、常に食材の糖質をチェックして食事をする事はできませんし、糖質を減らすのは難しいと思います。
今回は、ちょっとした工夫で糖質オフができる方法をお伝えしますので、個々の目的や、体格、ライフスタイルに合わせて調節してみてください。
糖質オフを簡単に叶える食事テクニック
テクニック1:代用品を使う
どうしても、主食を食べたい時は、主食は代用品を使いましょう。
・米
ご飯(1食約150g /糖質量55.1g)→木綿豆腐(1丁約300g /糖質量3.6g)
・麺類
中華麺(1食約200g /糖質量55.8g)→しらたき(1食100g /糖質量0.2g)
・パン
小麦粉(1食約100g /糖質量73.3g)→生おから(1食約100g /糖質量2.3g)
テクニック2:電子レンジで時短調理!!
糖質オフ生活で大切なことは続けることです。電子レンジを使って簡単に調理できると続けやすいですよね。
以下の様に、上手に電子レンジで時短料理をしていきましょう。
・しらたきのアク抜き
水からゆでると時間がかかるので、ゆでる代わりに耐熱容器に入れ、水を注ぎ、電子レンジ(500W)で3分加熱!
・乾物を戻す
乾物は水で戻すと時間がかかるので、耐熱容器に入れて水を注ぎ、電子レンジ(500W)で2〜3分加熱!
・彩り野菜の加熱
ブロッコリーや人参、パプリカなどの野菜を耐熱容器に入れて、電子レンジ(500W)で1分弱加熱!油も使用しないのでカロリーカットにもなります。
テクニック3:味付けに飽きない工夫を!
代用品を使うと、普段の食事より物足りなさを感じて飽きてしまうかもしれません。
風味やコクを出し料理のアクセントになる旨み食材や、調理料は短時間で美味しさをアップしてくれたり、バリエーションを増やしたりできる便利なアイテム。
*旨み食材
- パルメザンチーズ
- 漬物(キムチ、高菜漬け、野沢菜、イカの塩辛など)
- ザーサイ
- ふりかけ(赤シソなど)
*調味料
- 赤みそ(八丁みそ) (みその中では糖質がもっとも低いのが特徴)
- 中華スープの素 (できれば無添加のものを)
- コンソメスープの素 (できれば無添加のものを)
- 白だし (めんつゆよりも色が薄いので、より多くの料理に活用できる)
テクニック4:買い置き食材を準備!!
手間なくシンプルに栄養摂取できるように、缶詰や瓶詰め、冷凍食品をフル活用!
- 缶詰 →魚介類、大豆水煮
- 乾物 →カツオ節、こうや豆腐、煮干し、ひじき、乾燥わかめ、ナッツ
- 水もの →しらたき、こんにゃく、ところてん
- 漬物 →高菜漬け、たくあん、キムチ
- ドリンク →純ココア、無調整豆乳
- スープの素 →和風だし、中華だし、コンソメ
- 瓶詰め →メンマ、ザーサイ、練りごま
- 冷凍食品 →枝豆、ブロッコリー、ほうれん草、おくら
糖質オフを成功させるための『10のお約束』
1.1食の糖質量は20g以下を目安に
肉、魚介類、卵、大豆製品などのタンパク質のおかずに、野菜や海藻、きのこなどの食物繊維を組み合わせましょう。
2:自分にあった食べ方を選ぶ
目的に合わせて、主食などの糖質量が多いものを食べる頻度を調整しましょう。主食を食べるなら朝か昼がオススメです。
3:糖質量が多い主食、いも類、果物などは控える
いも、かぼちゃなどの糖質量が多い野菜や果物にも注意が必要です。
4:脂質やタンパク質はOK
人体のほぼ全てはタンパク質と脂質で作られています。しっかり摂取していきましょう。
5:加工食品は控える
既製品や外食で糖質制限していると、添加物を多く摂取してしまうことになります。できるだけ控えて食材をシンプルに食べましょう。
6:甘味は本みりんやラカントSで
「みりん風調味料」は糖質量が高いので、使うなら「本みりん」がオススメです。「ラカントS(サラヤ)」は粉末は煮物やホットドリンクに、液状はヨーグルトや甘酢などに便利です。
7:油はオリーブオイルやエゴマ油で
魚や種実、肉などでも油脂は確保できるので調理に使う油は良質なものを、エネルギーに変換されやすい油を選びましょう。エゴマ油は加熱には不向きなので、ドレッシングなどに便利です。
8:調味料は天然の良いものを
塩は塩化ナトリウムで精製加工されたものより、天然塩。みそやしょうゆは発酵・熟成されたものが基本です。市販品の中には着色料や添加物の含まれるものもあるので天然のものを選びましょう。
9:酒は焼酎・ウイスキーなどの蒸留酒
蒸留酒のような糖質を含まないお酒にしまししょう。ワインは醸造酒ですが、ポリフェノールが豊富なのでOKです。飲み過ぎは、暴飲暴食の要因になりやすいので、ほどほどにしましょう。
10:空腹時にはナッツ類を
空腹を我慢するとストレスになります。ナッツ類や、焼き海苔、あたりめなど、小腹を満たしながら糖質オフ生活をたのしみましょう。
糖質オフ生活をすることで、血糖値の急上昇と急降下を防ぐことができます。
今まで主食をたくさん摂っていた方は、はじめから0にするのではなく、徐々に減らしていくのがオススメです。
”糖質オフテクニック”や”10のお約束”を取り入れるものから柔軟に実践してみてくださいね。身体の変化を感じられるはずです。