アーモンドを食べすぎるとニキビができるって本当？美容への効果とは

一般的に健康や美容に良いと言われているアーモンドですが「ナッツ類はニキビの原因になるのでは…」と、思っていませんか？

そこで本記事では、ニキビができる原因や仕組みについて解説すると共に、アーモンドの美肌効果や健康効果についてご紹介します。さらに、美肌になるアーモンドの食べ方や選び方だけでなく、アーモンドミルクの美容効果やおすすめの商品もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

アーモンドやナッツでニキビができるって本当？

「揚げ物など、油が多く含まれた食品はニキビの原因になる」と思ったことはありませんか？同様にアーモンドをはじめとするナッツ類も、ニキビの原因になると思っている人が多いのではないでしょうか。

なぜなら、どちらも脂質の割合が高いため、食べるとニキビが増える、悪化するというイメージを持ってしまうようです。

ところが、脂質には様々な種類があり、その種類によって脂質の性質が変わってくることをご存知でしょうか。揚げ物やケーキ、スナック菓子、フライドポテトなどに含まれている油はトランス脂肪酸といって、動脈硬化や生活習慣病を招く健康に良くない油とされています。

一方で、アーモンドに多く含まれている不飽和脂肪酸は、魚類にも多く含まれている脂質で、血液中のコレステロールを減少させるなど、生活習慣病予防効果が期待できる体に良い油です。

そのため、食べ過ぎにさえ注意すれば、ニキビができたり悪化したりする可能性は低いと言われています。

そもそもニキビができる原因・仕組みとは

では、ニキビはどのようにしてできるのでしょうか？その原因は「皮脂の分泌が増加すること」「毛穴のつまり」肌の常在菌である「アクネ菌の増加」が関係していると言われています。

思春期に性ホルモンが活性化したり、ストレスによって性ホルモンが過剰になったりすることで皮脂の分泌が増加します。また、通常は毛穴から皮脂と汗が排出されるのですが、一定のサイクルごとに皮膚の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」が乱れると毛穴のつまりが発生します。すると、アクネ菌が増加して炎症を起こし、ニキビができてしまうのです。

つまり、ホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌により毛穴がつまり、アクネ菌が増殖してニキビができるのです。そのため、ナッツ類を食べることでニキビができるわけではありません。とはいえ、ナッツ類は脂質が多く、カロリーも高いため、食べ過ぎるとニキビの原因になりかねないため注意が必要です。

アーモンドの栄養素とは？美肌効果あり？

ナッツにはアーモンドのほか、カシューナッツやマカデミアナッツ、クルミなど、様々な種類がありますが、どれも美容にうれしい栄養素が含まれています。まずは、ナッツの王道であるアーモンドの栄養素と美肌・健康効果について紹介します。

アーモンドの美肌効果とは？

アーモンドには美肌効果が期待できる栄養素がたくさんありますが、中でも美容にうれしい栄養素といえば、ビタミンEです。食材の中で一番と言っていいほどビタミンEが豊富に含まれています。

ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、抗酸化作用が強く、アンチエイジング効果が期待できます。肌トラブルの原因となる活性酸素を防ぐほか、細胞の老化を予防し、血行を良くするため、美肌効果につながります。

さらに、アーモンドはナッツ類の中で一番食物繊維が豊富で、血糖値を安定させたりお通じを良くしたりする効果もあります。その結果、美肌だけでなくダイエット効果も期待することができます。

また「美容ビタミン」とも言われるビタミンB2の含有量も豊富です。たんぱく質と合わせて摂取することで、より美肌になる効果が発揮できるため、魚のカルパッチョや卵を乗せたサラダにアーモンドスライスや砕いたアーモンドを加えるなど一工夫すると良いでしょう。

アーモンドの健康効果とは？

アーモンドには、一価不飽和脂肪酸に分類されるオレイン酸が豊富です。オレイン酸は、動脈硬化や高血圧の原因となる悪玉コレステロールを抑制する働きがあり、生活習慣病の予防に効果があります。オリーブ油にも多く含まれ、酸化しにくいという特徴もあります。

また、女性にうれしい鉄分やカルシウムもナッツ類の中でトップクラスと言っていいほど豊富に含まれています。

そのほかのナッツの栄養素と美容・健康効果について

アーモンド以外のナッツにも、美容と健康にうれしい栄養素がたっぷり含まれています。それぞれ見ていきましょう。

カシューナッツ

アーモンド同様、オレイン酸が含まれているほか、細胞組織の代謝に欠かせない酵素の働きを活性化させる亜鉛が含まれています。亜鉛には、皮膚の新陳代謝の促進や免疫力を高める効果もあります。

マカデミアナッツ

肌のハリやツヤ、シワやたるみの予防に効果があるとされているパルミトレイン酸が豊富です。ニキビなどの肌トラブルにも効果があるほか、悪玉コレステロールを抑えたり血糖値を安定させる効果があります。

クルミ

クルミは青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸の含有量が、ナッツ類の中で一番多いことがわかっています。オメガ3脂肪酸は血流を良くする働きがあるため、肌の代謝を整える効果があるほか、脳の働きを活性化させたり心臓血管疾患などのリスクを低下させたりする効果があります。

このようにナッツ類には、それぞれ美容と健康に良い効果が期待できる栄養素が含まれています。中でもアーモンドは、ナッツ類の中でも一番美肌や健康に良いとされる栄養素が豊富に含まれているのです。

美肌になるアーモンドの食べ方・選び方を解説

アーモンドによる美肌効果を上げるためには、食べ方も重要です。アーモンドは脂質もカロリーも高いため、食べ過ぎるのはNGです。1日の適量は、素焼きアーモンドなら20〜25粒程度（約100kcal〜150kca）とされています。

厚生労働省が推奨している1日の間食は約200kcalとしているため、アーモンド以外のものを間食することを想定すると、この位が適量と言えるでしょう。

また、美肌効果を得るためには、食べる量に加えて食べるタイミングも重要です。アーモンドには食後の血糖値の上昇を抑える働きがあるため、食事を食べる前にアーモンドをつまむのがおすすめです。

そしてカロリーが高いため、エネルギー消費量が少ない夕方以降に食べるのは避け、小腹が空いたときに間食として食べるか食事中に食べることをおすすめします。

美肌に効果的なアーモンドの選び方とは？

アーモンドには様々な種類のものが販売されています。塩味やワサビ味、油で揚げたものやはちみつでコーティングされたものなどがありますが、美肌と健康効果を意識するなら、余分な油分や味付けがされていない素焼きのもの、酸化していない新鮮なものを選ぶのがベストです。

素焼きアーモンドは香ばしさと甘さを堪能することができるだけでなく、料理にも活用することができるため、毎日無理なく手軽に摂取することができます。また、ポリポリとした歯ごたえで満腹感を得ることができるので、少量でも満足できるメリットがあります。

美肌に効果的なアーモンドの種類は？

また、アーモンドには素焼きアーモンドのほかにも、生アーモンドやアーモンドを粉状にしたアーモンドパウダー（アーモンドプードル）、スライスアーモンドがあります。美肌に効果的な種類はどれなのか、それぞれ見ていきましょう。

生アーモンド

ローフード志向の方に人気の生アーモンドは、しっとりとした食感でほんのりした甘みがあり、酵素や栄養素をそのまま取り入れることができるので、より美肌効果を期待することができます。

ただし、生アーモンドは消化に良くないというデメリットがあるため、大量に食べることを避けるか食べる前に水に12時間以上浸すといった一手間を加える必要があります。

とはいえ、素焼きアーモンドと生アーモンドの栄養価を比べると全体的にはほぼ変わらず、むしろ素焼きした方が増える栄養素もあると言われているため、手軽に食べられる素焼きの方が毎日継続して食べられるというメリットがあります。

アーモンドパウダー（アーモンドプードル）

アーモンドが粉状になったアーモンドパウダー（アーモンドプードル）は、主にお菓子作りや料理にとろみをつける際に用いられます。しかし、お菓子は糖質が高く、粉状のものをそのまま食べてもモソモソするため、アーモンドをしっかり摂取したいのであれば素焼きアーモンドを適量食べる方が良いでしょう。

アーモンドスライス

皮を除いてスライスしたアーモンドスライスは、アーモンドパウダー同様、お菓子作りや料理に活用されています。アーモンドの皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれており、アンチエイジング効果が期待できるため、アーモンドスライスよりも皮付きの素焼きアーモンドをおすすめします。

アーモンドには様々なタイプがありますが、美肌と健康を意識するのであれば、素焼きアーモンドがおすすめです。

アーモンドミルクでニキビができるというのは嘘！美容効果とは？

「アーモンドミルクもニキビができるのでは？」と思われている人が多いようですが、実はアーモンドミルクにも美肌効果が期待できる栄養素がたっぷり含まれています。

アーモンドを絞って作られたアーモンドミルクは、抗酸化作用の強いビタミンEや食物繊維、ビタミンB2や亜鉛など、アーモンドに含まれた美肌に良い栄養素が凝縮されているため、手っ取り早く栄養素を摂取したい人におすすめです。

牛乳や豆乳に比べて低脂肪、低糖質、低カロリーでヘルシーなのも大きなポイントです。しかし、食物繊維を多く含んでいるため、飲み過ぎるとお腹がゆるくなるので注意が必要です。飲む際は1日にコップ1〜2杯程度にしておきましょう。

アーモンドミルクを飲むタイミングはいつがいい？

基本的に好きな時間帯に飲んでOKですが、GI値が低く、血糖値の上昇を緩やかにする効果があることを考慮すると、食事の前や食事中に飲むことをおすすめします。

エネルギー消費量が少ない夕方以降に飲むよりも、朝食時やランチの時間に飲むと良いでしょう。

また、加熱することでビタミンEの栄養素が損なわれてしまうため、美容効果を丸ごと取り入れるなら、加熱せずにそのまま飲むのがおすすめです。

まとめ

アーモンドなどのナッツ類は、ニキビができるというイメージがありますが、実は美肌効果だけでなく健康効果も期待できる栄養素がたっぷり含まれています。アーモンドには味付きタイプのものやスライスアーモンドなど様々な種類がありますが、より美肌効果を上げるためには、無塩・無添加の素焼きアーモンドを選ぶのがベストです。生アーモンドもおすすめですが、消化が良くないため、食べる前に一手間を加える必要があります。

また、アーモンドの栄養素が凝縮されたアーモンドミルクも美容と健康に良い栄養素が含まれています。1日の適量を守りつつ、日々の生活に上手に取り入れて美肌を手に入れましょう。