ヒートテックが背中や腕に肌荒れが出る原因?代用インナーや薬も紹介
寒い季節になると欠かせないヒートテック。ところが、背中がかゆい、腕に赤みが出るなど、着た後に肌荒れを感じたことはありませんか?毎日着るものだからこそ、お肌へのやさしさも大切にしていきたいですよね。
そこで今回は、ヒートテックで肌荒れが起こる原因や、おすすめのインナー素材・そして肌荒れが出てしまったときに使える市販薬、スキンケア方法までわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
ヒートテックとは何か?冬に人気なインナーの正体
ヒートテックは体から出る水蒸気を吸収して熱を生み出す発熱素材で作られたインナーです。レーヨンやアクリル、ポリエステルなどの化学繊維を組み合わせ、薄手でもしっかりあたたかく感じられるのが特徴で、繊維が水分を発熱させ、その熱を衣服の中に閉じ込めることで保湿性を高めています。
冬の寒さに欠かせない人気アイテムですが、肌が乾燥しやすい人や敏感肌の人には刺激を感じやすい場合もあります。
ヒートテックの構造と発熱の原理
ヒートテックは、自分の体から出る水蒸気を繊維が吸収して熱を生み出し、さらにその熱を生地が閉じ込めることであたたかさを保ちます。水分をレーヨンが吸収して熱に変え、そのあたたかさをアクリル繊維が逃がさないように包みこんでいるのです。
そのため、薄手でもきちんと暖かく感じることができます。
ヒートテックに使用されている素材と特徴
先述した通り、ヒートテックにはレーヨンやアクリル、ポリエステルなどの化学繊維が使用されています。レーヨンは水分を吸ってあたたかくなる素材で、寒い今からの季節には欠かせない存在です。
一方で、ポリエステルやアクリルは乾きやすく軽い反面、摩擦が生じ易く静電気も溜まりやすいという特徴があります。肌が乾燥しやすい人は、この刺激によりかゆみを感じてしまうこともあるので注意が必要です。
ヒートテック着用時に多く寄せられる肌や体の悩み

ヒートテックを着てから、背中や腕がかゆくなったり赤みが出たり、、そんな経験をしたことはありませんか?ここでは多くの人が感じているお肌やからだのお悩みを紹介します。
ヒートテックでかゆみが出る原因
ヒートテックによるかゆみや赤みの原因は、主に「乾燥」と「化学繊維による刺激」です。吸湿発熱素材が肌の水分を吸収して発熱する際に、肌のうるおいを奪い乾燥を進めてしまいます。
乾燥した肌はバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなります。また、ポリエステルなどの化学繊維は摩擦や静電気などを起こしやすく、汗や蒸れによって刺激が加わることで、かゆみや肌荒れにつながります。
ヒートテックを着ると暑すぎると感じる訳
ヒートテックを着ると暑すぎると感じるのは、汗を吸って熱に変える「吸湿発熱」機能が原因です。肌から出る水蒸気を吸収して発熱するため、体温が上がりやすくなります。
さらに、汗を多くかくと生地が湿って乾きにくくなり、熱がこもりやすく不快感を招きます。大量の汗で濡れたままになると、逆に気化熱で体温が奪われ「汗冷え」を起こすこともあるのです。
ヒートテックによるかゆみや赤みを和らげるための対処法
ヒートテックによるかゆみや赤みを和らげるには、肌の内側から整える食生活やボディケア用品の見直しも大切です。
肌荒れを悪化させやすい食べ物を避ける
肌荒れを悪化させやすい食べ物には、糖質や脂質の多い食品(揚げ物、スナック菓子、甘いお菓子など)さらに香味料などの刺激物があります。これらは皮脂の過剰分泌や肌の乾燥を招き、バリア機能を低下させる原因になります。
肌が敏感なときは控えめにし、代わりにビタミンや抗酸化成分を含む食材を意識して摂ることが大切です。ビタミンB群・C・Eを多く含む食材や、オメガ3脂肪酸を含む青魚・ナッツを積極的に摂ることで、肌のバリア機能を高め、乾燥やかゆみの改善につながります。
シャンプーやボディーソープを見直して肌への刺激を減らす
お肌への刺激を減らすには、毎日使うシャンプーやボディソープの見直しも大切です。洗浄力の強い硫酸系成分は、必要な皮脂や成分まで奪ってしまうことがあります。アミノ酸系や低刺激タイプを選び、しっかり泡立てて優しく洗うことで、肌への刺激を減らし健やかな肌を保つことができます。
ヒートテックによる肌荒れに効果的な薬の種類と選び方
ヒートテックによる肌荒れには、症状に合わせた薬選びが大切です。赤みやかゆみがある場合は、抗炎症酸化のあるステロイド外用薬(ロコイドなど)が効果的だと言われています。軽い乾燥やかゆみなら、保湿成分入りの非ステロイド軟膏(ヘパリン類似物質・ワセリンなど)がおすすめです。
入浴後に塗り、刺激の少ない衣類でお肌を守りましょう。
乾燥肌やデリケート肌の人が冬用インナーを選ぶ際の注意点

冬のインナーは乾燥肌やデリケート肌の人ほど素材選びが大切です。
乾燥肌やデリケート肌に適した冬用インナーの素材
乾燥肌やデリケート肌には、保湿性と通気性を兼ね揃えた天然素材のインナーがおすすめです。ポリエステルなどの化学繊維は刺激や静電気を起こしやすいため、コットンやシルクなど肌にやさしい天然素材を選ぶようにしましょう。
特にコットンはやわらかいだけでなく吸湿性も高く、肌に優しい着心地です。シルクは保湿性と放湿性に優れ、肌の乾燥を防ぎます。
また、ウールの中でもメリノウールはチクチクしにくく、なめらかな肌触りで快適です。静電気が起きにくいため、冬でも肌トラブルを防ぎながらあたたかさを保ちます。
特に縫い目が平らなフラットシームやタグなしのデザインを選ぶと摩擦を防げます。毛玉の少ない滑らかな生地を選ぶことで、冬でも快適にお肌を守ることができるためおすすめです。
ヒートテックの代用としておすすめできる冬用インナー
ヒートテックの代用には、シルクやメリノウール素材のインナーがおすすめです。例えば「グンゼのシルク混肌着」や「無印良品のメリノウールインナー」は、保湿性と通気性を両立し、汗をかいてもムレにくいのが特徴です。
コットン100%の「ワコールスゴ衣」も肌当たりがやさしく、静電気やかゆみを防ぎます。化学繊維が苦手な人でも快適にあたたかく過ごせる冬の味方です。
ヒートテックによる肌荒れは、乾燥や繊維の刺激が主な原因です。信頼できる情報を参考に、自分の肌質に合うインナーを選び、スキンケアを整えることで、冬でも快適に過ごすことができます。肌を労りながら、心地よく整え、心から楽しめる冬を過ごしましょう!
この記事を書いた人(執筆者情報)
美容家.com 編集者 – 編集者
本サイトの編集者。美と健康の専門家メディア『美容家ドットコム』の運営、専門家のPR・キャスティング事業を行い、自身も手の専門家として活動。前職であるネイルサロンおよびスクールの経営経験から、女性の年齢が手に現れることに着目し、日本初の手のアンチエイジングに特化した日本ハンドビューティー協会を設立。情報があふれる今、専門家の信憑性の高い情報の必要性を感じ、美容家ドットコムの立ち上げに至る。
株式会社エイジングケア 代表取締役
一般社団法人日本ハンドビューティー協会代表理事
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美容家ドットコム編集部 – 監修者
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