青汁は栄養ない、体に良いってどっちが本当?科学的根拠はあります!
青汁は栄養ない、体に良いってどっちが本当?
水などにさっと溶かすだけで作れる手軽さもあり、青汁を毎日の野菜不足のために取り入れている人は多いことでしょう。
そんな青汁の有効性、栄養の有無などについては、さまざまな意見があります。
ここでは、青汁の栄養について解説し、体にとって有効かどうかを見ていきます。
青汁に含まれる栄養とは
青汁とは、大麦若葉やケール、明日葉などの緑葉野菜の搾り汁を指します。
搾ったものを乾燥させ粉末状にしたタイプ、急速冷凍した冷凍タイプ、液体状にしてすぐ飲めるドリンクタイプがあります。
栄養をたっぷり含んだ原材料をそのまま絞った青汁には、原材料本来の豊富な栄養が含まれているのです。
青汁に含まれる栄養は、食物繊維、各種ビタミン、ミネラル類、ポリフェノール、酵素などです。
原材料によって含まれる栄養が若干異なりますが、生のままの搾り汁であるため、加熱により失われがちな栄養も摂れるのが特徴です。
青汁は栄養がない?それとも健康に良い?
多くの青汁は一般の食品扱いであるため、健康への効果が実証されているわけではないのが事実です。
青汁には栄養がないという意見は、このような実態に基づいて発せられていると考えられます。
しかし、青汁には本当に栄養がないわけではなく、原材料の緑葉野菜の栄養がバランスよく含まれています。
食事として野菜を摂ることなく青汁のみに頼ってしまうのはおすすめできませんが、日頃の食事のバランスを整える意味で取り入れるのであれば、とても有効であるといえます。
また、健康効果が明記されている青汁もあります。
それは、特定保健用食品として販売されている青汁です。
特定保健用食品には許可表示として、実証済みの健康効果が必ず記載されています。
血糖値やコレステロール値の改善など、青汁を飲むことで一定の効果を得たい人は、それをもとに商品選びをすると良いでしょう。
原材料による青汁の違いって何?
青汁に使用されている原材料はいろいろあり、その原材料によって味や含まれる栄養が異なります。
ここでは、青汁の原材料としてよく知られる大麦若葉、ケール、明日葉の3つを比較し、その違いを解説します。
大麦若葉
大麦若葉とは、イネ科の植物である大麦の若葉を指します。
大麦は中央アジア原産の植物であり、日本では九州で盛んに栽培されています。
古来から食用として人々に利用されてきた穀物です。
味噌、醤油、麦茶などさまざまな食品に使われており、現在でも食生活の中に浸透しているものです。
大麦若葉の特徴は、苦みの少なさとバランスの取れた栄養です。
味や匂いにくせがない大麦若葉を使った青汁は、比較的飲みやすく仕上がります。
大麦若葉に含まれる栄養は食物繊維、各種ビタミン、ミネラル類、酵素などです。
他の原材料と比較したとき特に多く含まれているのが、鉄と亜鉛です。
鉄はヘモグロビンの材料であり、不足すると貧血につながります。
亜鉛は体内で働く酵素の構成要素であり、糖質、たんぱく質、脂質の代謝に関わる大切な成分です。
不足すると、代謝が低下したり、味覚異常が起こったり、免疫力が低下したりと、さまざまな影響が体に現れます。
鉄分や亜鉛を豊富に含む大麦若葉は、貧血防止、免疫力向上、老化防止などを目指す人に特におすすめです。
鉄も亜鉛も、魚介類や肉類をはじめさまざまな食品に含まれており、日頃の食事で摂取ができる成分です。
しかし、食事のバランスが偏っていたり多忙で十分な食事が摂れなかったりする場合は、大麦若葉青汁を取り入れてバランスをとると良いでしょう。
大麦若葉青汁は比較的飲みやすい味と香りで、商品の種類も豊富です。
ケール
ケールとは、地中海沿岸原産のアブラナ科の野菜の一種です。
日本へは江戸時代に伝わり、今では全国的に栽培されています。
大きな葉が特徴で、現在のキャベツの原種に近い植物だといわれています。
ケールの特徴のひとつに、独特の青臭さと苦みがあります。
ケール青汁は臭いや苦みが強く、苦手意識を持つ人も多くいます。
しかし、そこには食物繊維、各種ビタミン、ミネラル類がバランス良く含まれています。
ビタミン類の含有量が多く、特にビタミンCの含有量は他の原材料と比べて群を抜いています。
ビタミンCはコラーゲンの生成に必須の成分であり、肌や骨、腱、血管などさまざまな臓器を丈夫に保つ役割を果たします。
抗酸化作用を持ち、がんや動脈硬化を予防する成分としても知られています。
ビタミンCは体内で生成できないため、食事によって補う必要があります。
主に野菜や果物に豊富に含まれるため、普段の食事で摂りやすい成分といえますが、野菜不足を感じる人はケール青汁でビタミン補給をするのをおすすめします。
ケール青汁は大麦若葉などと比較して、苦みが強く、飲みにくいといわれてきました。
今では、苦みや青臭さを感じにくいよう工夫したケール青汁もありますので、色々試してみるとよいでしょう。
明日葉
明日葉は日本原産のセリ科の植物です。
房総半島、紀伊半島、伊豆半島、伊豆諸島など温暖な地域に自生しています。
明日葉の特徴は、ほろ苦い味と香り、そして豊富な栄養です。
食物繊維、各種ビタミン、ミネラル類、ポリフェノールをバランス良く含み、中でも食物繊維やβカロテンの量が豊富です。
また、明日葉に含まれるポリフェノールは高い抗酸化作用を持ち、動脈硬化やがん予防が期待できます。
明日葉青汁は大麦若葉青汁やケール青汁と比較してやや価格が高めです。
味や香りは、セリ科の植物特有のものを感じますが、比較的飲みやすいものになっています。
青汁の有効性を科学的根拠に基づいて説明!
栄養豊富な原材料から作られている青汁について、健康に良いというイメージでとらえている人は多いでしょう。
野菜などをあまり摂らない人が食事の補助として利用するには手軽で便利な商品です。
ただ、そこに含まれる栄養や成分については、商品によってばらつきがあるのが現状です。
全日本民医連によると
食材の栄養素が豊富であっても製品になると差が見られる
また、栄養素がそのまま体に吸収されるかはデータや文献が示されず実証されていない
https://www.min-iren.gr.jp/?p=30768
原材料の栄養がそのまま青汁で取れるわけではないことをしっかりと理解し、商品パッケージをよく見て比較することが大切です。
数ある青汁の中で、特定保健用食品として届け出がされているものがあります。
コレステロール値を低下させる、糖の吸収を抑えるなどの文言がパッケージに記載された青汁商品を見たことがある人は多いでしょう。
群馬大学によると
2009年時点で、青汁を商品名の一部に含む特定保健用食品は61商品存在する。関与する成分は難消化性デキストリン、キトサン、サーデンペプチド、SMCIとあり、保険効果をもたらす成分は緑葉植物に由来するわけではない
https://gair.media.gunma-u.ac.jp/dspace/bitstream/10087/5105/1/08_Takahashi.pdf
つまり、特定保健用食品として届け出がされている青汁の効果は、青汁の原材料のほかに含まれている成分によるものということが分かります。
青汁の原材料である大麦若葉、ケール、明日葉などに由来する成分に全く効果がないわけではなく、食事の補助として取り入れる分にはおすすめです。
しかし、食品に分類される青汁に、健康効果を過剰に期待することは正しいとは言えないでしょう。
科学的根拠があり、摂ることで一定の効果を期待したい場合、科学的根拠のあるキトサンや難消化性デキストリンなどの成分を含む、特定保健用食品として販売されている青汁をおすすめします。
青汁に副作用はないの?飲みすぎたらどうなる?
青汁は食品であり、その原材料は自然の緑葉野菜ですので、重篤な副作用を心配することはないでしょう。
ただし、一日の摂取目安量を超えて摂取した場合は、腹痛や便秘、下痢など体に不快な症状が現れる可能性があります。
飲み過ぎることで、食物繊維の過剰摂取につながったり、お腹を冷やしたりすることが考えられるためです。
過去には、肝障害の事例も報告されています。
日本農村医学会総会の報告によると
50代の男性に青汁(ケール)による肝障害が見れらた
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nnigss/57/0/57_0_329/_article/-char/ja/
また、食物アレルギーのある人も注意しましょう。
パッケージを確認し、アレルゲンとなる成分を含むものであれば控えることをおすすめします。
青汁を飲んで体調が悪くなるようであれば、何らかの成分が体に合っていない可能性があります。
無理して続けずに、一度摂取をやめてみることも大切です。
粉末タイプとドリンクタイプの青汁の違いって?
青汁には、水などに溶かして飲むなど粉末タイプと、そのまま飲めるドリンクタイプがあります。
これらの違いを、伊藤園の青汁を例にとって比較してみましょう。
粉末タイプ
粉末タイプは、個包装のものとスプーンで計量するものがあります。
粉末の場合、好きな飲み物に溶かして飲むことができるため、濃さや味の調整がしやすい利点があります。
お菓子などに使用することもでき、使い方のバリエーションが広がります。
また、ドリンクタイプに比べて価格面でもお得感があるため、家庭で飲むにはぴったりなのではないでしょうか。
栄養面で見てみると、粉末タイプにはドリンクタイプに比べてより多くの原材料が使われています。
大麦若葉やケール、緑茶をベースとして、ブロッコリーやほうれん草など多彩な野菜の栄養が摂れるのが魅力です。
ドリンクタイプには含まれない、ポリフェノール類を摂ることができます。
ドリンクタイプ
ドリンクタイプの青汁はあらかじめ液体に溶かされた状態であり、混ぜる手間が省けます。
紙パックやペットボトルに詰められた状態で、コンビニなどの利用しやすい場所で気軽に購入することができるため、思い立ったらすぐに飲むことができます。
仕事中など、多忙な時でも青汁を摂ることができるのが、ドリンクタイプの最大の魅力ではないでしょうか。
栄養面について見てみましょう。
ドリンクタイプのものはビタミンC、ビタミンD、ビタミンEなどを強化した栄養機能食品として販売されています。
また、亜鉛、銅、鉄分、葉酸などのミネラル類をより多く含むのも、ドリンクタイプの特徴です。
食事内容が偏っている時や外食時などに、ビタミンやミネラルを補うために摂るのがおすすめです。
ドリンクタイプには、粉末タイプには含まれないカフェインが、微量ではありますが含まれます。
飲み過ぎない限りさほど気にすることはありませんが、気になる場合は粉末タイプを利用すると良いでしょう。
意味ないと疑っている方へ!科学的根拠に基づいた青汁を紹介!
青汁について、飲んでも体にとって意味はないという意見の人もいるようです。
ここでは、科学的根拠に基づきその効果が期待できる青汁を3つご紹介します。
口コミも併せてご紹介しますので、参考にしてください。
おなかの調子を整える!ヤクルトヘルスフーズ カラダ計画 大麦若葉
ヤクルトヘルスフーズのカラダ計画 大麦若葉は、九州の契約農家で栽培された大麦若葉を使用した青汁に、食物繊維である難消化性デキストリンを配合した、特定保健用食品です。
水溶性食物繊維の一種である難消化性デキストリンの、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えます。
そのため、便通の改善につながります。
許可表示として「本品には難消化性デキストリンが含まれているのでおなかの調子を整えます」と記載されています。
口コミ
・便秘薬以外で解消されたことのなかった便秘だったが、この青汁を飲み始めてから2日後に自然なお通じがあった。感動した
・頑固な便秘で、2週間お通じがないことも珍しくなかった。この商品を飲み始めてからは間違いなくお通じが良くなった。何より飲みやすいのが良いし、価格も安い
・この青汁は大麦若葉がメインなのでとても飲みやすい。また、個人的な感想だが、緑色がとてもきれいなので毎日飲むのが嬉しくなる。これは大切なことだと思う
食後の血糖値が気になる方に!大正製薬 ヘルスマネージ 大麦若葉青汁 難消化性デキストリン
大正製薬のヘルスマネージ 大麦若葉青汁 難消化性デキストリンは、有機栽培された大麦若葉末に難消化性デキストリンを配合した特定保健用食品です。
難消化性デキストリンは、小腸からの糖の吸収を抑制します。
許可表示として「本品は、食物繊維(難消化性デキストリン)の働きにより、糖の吸収を穏やかにするので、食後の血糖値が気になる方に適しています」と記載されています。
口コミ
・血糖値が気になり購入。のどごしが良く、とても飲みやすい。飲み始めて3ヶ月で、病院での検査値がとても良好になった
・検診で血糖値を指摘され飲み始めた。検診のたびに数値が下がっていることをかかりつけ医に褒められた。検査の2~3ヶ月前から飲み始めても十分効果のある商品
・溶けやすく、味にくせがないのでとても飲みやすい。血糖値が高めの家族なので、家族みんなで頂いている
コレステロールを低下させるキトサン配合!小林製薬 キトサン明日葉青汁
小林製薬のキトサン明日葉青汁は、有機栽培された明日葉末に、甲殻類由来のキトサンを配合した特定保健用食品です。
消化酵素で消化されないキトサンは、体内では食物繊維のような働きをします。
具体的には、食事中のコレステロールが体内に吸収されにくくなるよう働くのです。
許可表示として「本品は、コレステロールの吸収を抑え、血中コレステロールを低下させる働きのあるキトサンを配合しています。コレステロール値が高めな方や気になる方の食生活の改善に役立ちます」と記載されています。
口コミ
・野菜摂取不足とコレステロール値の改善のために購入。小林製薬の商品であること、明日葉を使用した青汁であること、価格が他製品よりも安価であることが購入の決め手
・悪玉コレステロール値が気になり飲み始めた。効果のほどはまだわからないがとにかく飲みやすく、普通のお茶代わりとして飲めるのが良い
・野菜不足、成人病改善のため家族で愛飲している。飲み始めてから、夫婦そろってコレステロール値が下がり大満足。飲みやすさもありもはや手放せない一品となっている
青汁は食品のひとつであり、それだけに頼るような食生活は好ましくありません。
普段の食事のバランスを大切にし、そのうえで栄養の補助として青汁を取り入れることをおすすめします。
また、お腹の調子が気になる、食後の血糖値の上昇やコレステロール値が気になるという人は、それらの改善が期待できる特定保健用食品の青汁を取り入れてみるのもよいでしょう。
自分の食生活や体調に合わせて、適した青汁を選び、食生活にうまく取り入れましょう。