むくみの正体は血行不良だけじゃない!?
こんにちは。腸セラピストの坂本麻紀です。
腸セラピーサロンにお越しになる方のお悩みは便秘だけではありません。年中多いお悩みの一つに「むくみ」があります。靴下の跡がくっきり残ったり、夕方になると靴がきついと感じたりすることはありませんか。「自分はむくみやすい体質だ」と諦めて放置してしまうと、大きな病が隠れていることに気づけなくなるかもしれません。
そもそも、なぜむくんでしまうのか?
むくみの原因
そもそもなぜ体はむくんでしまうのか、そのメカニズムを簡単におさらいしておきます。
医学用語ではむくみを「浮腫(ふしゅ)」といいます。
身体の約60%が水であることは聞いたことがあるかと思います。細胞や血管の中を行き来して水分のバランスを保っているのですが、このバランスが崩れて細胞と細胞の間に水が異常に増えると「浮腫」が起こるのです。
また同じ姿勢(立ちっぱなし、座りっぱなし)も重力の影響で水分が下肢にたまるので、これが「夕方になるとむくむ」に多いパターンです。
放置すると危険!「ただのむくみ」じゃないかも!?
ほとんどのむくみは恐れる必要はありませんが、心不全や腎機能の低下が原因の場合もあります。
そのようなときは横になると咳き込んだり、急な体重増加や体の一部がむくんだりと他の症状も一緒に出てくるとは思いますが、脂肪とむくみでは対処方法が全く違うので要注意です。
恐れや不安もむくみと関係あり!
むくみというと、水分や塩分を摂り過ぎたのか、また運動不足(ふくらはぎの筋力低下、血行不良)が原因だと思う人は多いですが、意外と「心」とも関係があります。
漢方や薬膳、鍼灸でお馴染み東洋医学の世界では、心も体もリンクしていると考えます。また「脚のむくみ」だとしても脚だけにフォーカスするのではなく、「なぜそこにその症状が出るのか」と全身を見直します。
出た症状を抑え込む治療ではなく、根本からの解消を目指しています。ですから、西洋医学の薬と比較すると即効性は感じられませんが、個別にカスタマイズされた治療だと考えて良いと思います。
では、身体のむくみは東洋医学的にどんな心を映し出しているのか。それは「恐れ・不安」です。
例えば、ペン1本だけを買えばいいところ、「念のため多めに買っておこう」と思うのは「1本では不安、心許ない」という心理が隠れていますよね。余計に2本、3本、10本セットで……この「念のために多めに持っておこう」と同じように、体も排出しなければいけない水分を「一応抱えておこう」と働いてしまうのです。
東洋医学の世界は奥深いもので、何かにとらわれてずっと考え込んでいると「水に流せないでいる(執着)」ということで、体も水分を流せずにいるとも言われます。
また、恐れや不安はむくみ以外に、冷え症や婦人科系の不調なども関係しています。
満たされない心を埋めるために甘い物を食べ続けてしまうと、やがてそれが癖になり、徐々に体は冷えていきます。甘い物が止められない方は、肥満だけではなく他の病を引き起こす可能性がありますので、心当たりのある方は放っておかずに対処していくことをおススメします。
普段の生活でできるむくみ対策3つ
甘い物を減らす方法はまたの機会にして、今回はむくみの対処法をお伝えします。
1.体を動かす
そもそも血行を良くしたいので、体、特に下半身を動かすこと。筋トレもいいですが、こまめに歩くことや階段を使うのも有効です。体の筋肉の70%が下半身にあると言われています。
2.塩分を減らす
次に食事に関しては塩分を控えることですが、私は「減塩」の商品を選ぶことより、余分に醤油をかけることや添加物を避ける方が得策かと思います。朝のお味噌汁はいただいて、魚の練り製品や肉の加工品などはなるべく減らしていきます。他にはビタミンやミネラルの摂取を心がけます。
3.ふくらはぎを揉む
そして3つめに、ふくらはぎと腸のもみほぐし。ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれるようにポンプの役割がありますし、小腸は東洋医学的には心臓と同じグループに属します。ゆっくり息を吐きながらマッサージをしていきましょう。
また、お腹に適度に刺激を入れながらほぐしていくと、窮屈だった靴が緩く感じられた方や、顔のむくみがスッキリし、目が一回り大きくなられた方もいらっしゃいます!寝る前に仰向けになったときに行ってみてくださいね。