本当の美しさを得るために

本当の美しさを得るために

“美しさ”とはなんだと思いますか?

こんにちは。アーユルヴェーダ専門家の前田夏子です。

誰もが年齢を重ねても美しくいたいと思うでしょう。しかし、その美しさが何なのかを分かると、自分自身がどうなりたいのかと、進むべき道が見えてくるのではないでしょうか。

 

今回は、あなたの求める美しさとは何か?そして、美しくなるための本質的なアプローチ方法である、アーユルヴェーダのオイル美容のお話をしたいと思います。

 

美しさとは?

美しさということに関して、この世界にはたくさんの考え方、種類と定義が存在していると感じています。そして どの考え方が正しいかや優劣もないものだと思っています。

 

ただ、"人が放つ美しさ"ということに関しては、様々なアプローチがあるものの、根本的な美しさに関しては、共通するモノあるのではないかと考えられています。。

 

その"美しさの本質"とは、「こころやからだが喜んでいる時にもたらされるもの」ではないか、という視点です。

 

見ための美しさも、こころの美しさも、細胞や皮膚という表面に現れてくる部分も、ふとした表情や微笑みについても、すべて“心身が喜んでいるとき”に もたらされているのではないだろうか、ということです。

 

細胞や皮膚が必要なもので満たされ喜んでいるとき、
からだが欲していた要素を吸収したとき、
こころやからだが安心しているとき、
嬉しいことがあって心が満たされているとき、
感動しているとき、
美味しいものを食べたとき、
誰かに会ったとき、嬉しいことを言ってもらったとき、
好きなことをしているとき、

こころやからだ、 細胞という最小単位までが"喜んでいるとき"美しさという本質が現れているのではないかと感じてきました。

 

そうしてその連続として"美しくある"ということもまた叶えられているのかな、と考えています。

 

悩みの症状の本質

女性には非常にたくさんの悩みがあると思います。

くすみ、乾燥、吹き出物、ニキビ、しわ、シミ、たるみ、ほうれい線、血色、くま、白髪という見た目の悩みから、肩こり、PMS、感情の起伏、更年期の症状など…

 

年を重ねることに増えてくるものや女性のからだ特有の揺らぎやすさから派生する悩みも多く、大切なのはそれだけ女性のからだは繊細だということです。

 

だからこそ、心身に丁寧に耳を澄ませる必要があるのだと私は考えています。それが“心身を喜ばせ美しくなる”ということに繋がっています。

今あげた症状には共通するある質の"乱れ"があるのだと、考えることができます。

 

その根本原因を整え、さまざまな症状や老化を防ぎ、そして心身が喜ぶ状態にする知識があり、それによって私たちはもっと自然に心身を喜ばせ、自然なかたちで美しさを宿すことができるようになります。

その答えが私の魅了されている自然医学、アーユルヴェーダにあります。

 

 

インド・スリランカの伝統医学 アーユルヴェーダ

私は日々、インド・スリランカで5,000年ほど前に発祥した世界三大医学のひとつである伝統医学アーユルヴェーダの知識を取り入れて、生活をしています。

“さまざまなことには本質がある。目には見えないけれど色々なものの間には繋がりが必ずある”

そんなことを学生時代から感じて生きていた私が、理論的に医学的にそれらを証明するアーユルヴェーダという医学知識に出逢い、健康面、心理面などたくさんのことに辻褄が合い、目が醒めた思いをしました。

アーユルヴェーダは世界保健機構(WHO)にも認められています。

それぞれ生来の体質にあわせた、食生活、生活習慣により、病気だけでなく小さな不調も改善し、毎日を自分の心身にとって最も心地の良いベストコンディションに整え、病気にすらならない心身をつくることで、人が幸せに生きる前提環境をつくる、という考え方の医学です。

それは心の環境をも含んでおり、まさにホリスティック(全体性を大切にする)考え方です。

 

病気になるとは、心も身体も老化(酸化)すること、毒素がたまることから始まります。

つまりアーユルヴェーダは体内を老化させない=酸化させない、毒素を溜めない&排出する知識であり、本質的な意味で美容と結びついているのです。

 

 

アーユルヴェーダの真髄 オイルマッサージ 

 アーユルヴェーダの病院では、あらゆる病因となる毒素や活性酸素を排出する治療法として、オイルマッサージがメインに行われています。

 

これは特別な施設で受けなくとも、日常に取り入れることができ、忙しい現代では否応なしに乱れ、老化や病気を引き起こす原因や体質に、もっとも根本的にアプローチし整えていくことができる方法です。

クレオパトラも実践していたとも言われ、日本におけるアーユルヴェーダの第一人者蓮村誠先生も、5年続けると10歳若返り、検査の数値にも明らかな結果がでると言っていたほど、体内を良好に整えてくれる方法です。

今回は、そのアーユルヴェーダの真髄である、オイルマッサージについてご紹介します。

 

 

オイルマッサージの多面的な効果と魅力

【効果】

  • 心身を司る各要素(ドーシャ)のバランスを整える
  • 老化と病気の防止(優れた抗酸化作用)
  • 美容・若返り(浄化作用と優れた美肌効果)
  • 免疫力のアップ
  • 体力の増強(内臓組織の働きを高める)
  • からだを温め、消化力を上げる
  • こころの安定、寛容さの向上、リラックス
  • 柔らかさを自覚し調和的になる

 

【効果のある症状】

  • 乾燥、くすみ、しわ、ごわつき
  • しみ
  • 透明感のなさ、つやのなさ、ハリのなさ
  • 吹き出物、ニキビ
  • 白髪、薄毛
  • 更年期障害
  • PMS(月経前症候群)
  • 不安・恐怖感
  • 憂鬱
  • 肩こり
  • 冷え
  • むくみ
  • 代謝、巡りの悪さ

こういった非常にたくさんの悩みに根本からアプローチできることが最大の魅力です。
オイルマッサージだけで減らせる日々の習慣がたくさんあるかもしれません。

 

【使うオイル】

  • ホワイトセサミオイル(スーパーにある食用の白ごま油。「太白」や「九鬼産業」等)
  • オリーブオイル(薬局にある「オリブ油」。食用は使いません)

アーユルヴェーダのオイルマッサージでは香りのないホワイトセサミオイルを使うのが一般的です。ピッタという火の質が乱れているような、イライラ・かゆみ・皮膚の炎症がある時と、真夏~秋にはオリーブオイルを混ぜて使用します。

それぞれのオイルの特性は最後の※より

 

【オイルの準備】

浸透率の高いホワイトセサミオイルですが、体内での代謝効率を上げるために熱処理をしてから使用します。温度計を準備しておきます。

(オリーブオイルは熱処理不要)

 

1 ホワイトセサミオイルを鍋にいれ、弱火で90度まで熱したら火からおろし、100度になるまで待ちます。(110度は超えないように注意します)

 

2 冷めたら清潔な密閉容器に移し、冷暗所に保管して二か月以内に使用します。

 

 

オイルマッサージの方法

1 オイルを小さな容器にいれ、それよりおおきなボウルにお湯をはり、湯煎します。オイルを人肌に温め使用します。

2 暖かい環境で裸になります。

3 頭→顔→上半身→下半身→足 と、上から下に向かって行います。

時間のないときは5分ほど、時間を取れる時には10~20分程で行います。

4 オイルを肌にのこしたまま、からだを暖かく保ち休息します。(10~20分が理想的)

5シャワーで全身のオイルを洗い流すか、半身浴や全身浴で5分程温まります。

 

ポイント

・しばらくオイルが体に浸透するまで待ち、からだを温めることが大切です。オイルは20分程で全身の隅々まで行き届き、血管内や細胞、細胞の隙間などに詰まっている脂溶性の毒素を溶かしだして、オイルとともに腸から排出してくれます。

・手のひらで大きく包むように行います

・オイルは肌に塗るイメージで、大さじ3~5ほどの量で充分です

・理想的なタイミングは朝(あるいは日の出ているうち。日が沈むと全身の管は閉じて毒素が取れにくくなります)

・生理の最初の3日間、妊娠中は行いません

 

柔らかな自分がつくるもの

毎朝、温かなオイルが自分の肌をすべり、ゆっくりからだの隅々に浸透しながら、きめの細かい柔らかいヴェールに包まれるような優しい感覚。

その柔らかな感覚が生みだす恩恵はたくさんあります。

私はこのオイルマッサージに出会った時、なにか優しいものに守られている、という感覚を覚え、とても感動しました。

 

この忙しい社会のなかで、まるで丸裸で戦っているような心細さや警戒心によって、日々さらされるストレスによって、心身は緊張し、知らず知らずのうちに自らが固くなることで、自分を守ろうとしていたことに気づかされました。

 

その心身に、すうっと染みわたり、まるごと包んで柔らかくしてくれる、えもいわれぬ安心感。内側から満ちている感覚。なぜか“このままでいい、安心していい”と言われているような感覚は、人間関係や仕事にも大きな影響を与えてくれ、柔らかな自分がつくるものの大きさを実感しました。

 

心身が安心しリラックスしていること、不調が少ない状態でいること。つまり“心身が喜んでいること”。

この柔らかで健康的な状態こそが、人の魅力や美しさ、こころの豊かさが自然にひらくときの条件でもあり、“美しさをももたらす状態の本質である”と思い至ったのです。

 

そして面白いのは、「表面的に潤うだけでなく、オイルマッサージによって体内の細部にはりついた脂溶性の毒素が溶け出して、体外に排出されている」という、物理的にも体内の細胞や血管レベルまで心地よさをもたらし、それらが起こっているという事実です。
まさに細胞から喜び、満ちているということです。
それにより不調も減り、血色も肌つやもよくなり、同時に心も柔らかく寛容的になりました。

 

これが、こころやからだが喜んでいる時にもたらされる、多面的で本質的な美しさなのではないかと感じている理由です。このアーユルヴェーダの真髄といえるオイルマッサージの効果をぜひ体験していただければ嬉しいと思っています。

そしてアーユルヴェーダには他にも命を整え美しさを助け支えるさまざまな知識があります。

 

この場を借りて、ひとつでも多く、みなさんに、本質的な健康とともにある心地さ、柔らかさ、美しさについて、届けていけたらいいなと思っています。

その喜びの感覚がたくさんの場所で、蕾のように咲いてゆく、その気配に耳を澄ませていたいと思っています。

 

【ホワイトセサミオイルの特性】 

とてもきめが細かく、熱性があるので優れた浸透力を持っています。体を温める効果や、内臓組織の働きを高め、体力をつけてくれること、そして忙しさやストレスで増え、老化を進めるヴァータという風の質を除去するものの中で最も優れています。また脂肪と消化の火を上げるので、すべての病気を除去すると考えられ、皮膚にも良く美肌効果にも優れています。

 

【ホワイトセサミオイルの抗酸化作用】

白ごま油にはゴマリグナンと呼ばれる抗酸化物質が豊富に含まれており、この抗酸化物質は体内で生まれる老化や様々な病気の原因といわれる活性酸素やフリーラジカルを抑制する作用があります。

またゴマリグナンは、植物性女性ホルモン(エストロゲンに代わる)作用を持ち、更年期障害やPMSなどにも効果があるとされています。