その「冷え」、もしかしたら女性ホルモンが原因かも!?

その「冷え」、もしかしたら女性ホルモンが原因かも!?

寒い季節になり、身体の冷えを感じている方も多いのではないでしょうか。

手足などの末端部分が冷たい、上半身がのぼせる、顔が火照るなどの色々な症状をお持ちの方もいらっしゃると思います。

最近では、季節関係なくお身体の冷えを訴えるお客様もサロンには沢山いらっしゃいます。冬は外気の寒さ、夏は冷房などによる室温の寒さ・・・

しかし、皆さんが今感じられている冷えは外気や冷房の寒さからだけでしょうか?

 

冷えの原因には寒さだけではなく色々な原因があります。その中には、女性ホルモンが原因と考えうるものもあります。

私は女性ホルモンケアができるアロマテラピースクールとサロンをしています。多くの女性が冷えを感じていらっしゃいますが、その原因が分かっている方は多くはいません。

今回は女性ホルモンと冷えの関係についてご紹介します。

 

女性ホルモンについて

女性ホルモンは脳の視床下部から下垂体へ伝達、そこから卵巣に伝わり、卵巣から分泌される化学物質です。

その卵巣から分泌されるホルモン「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の2種類が女性ホルモンの正体です。

この2つのホルモンが順調な方ですと約28日周期のリズムで卵巣から分泌されて、排卵や月経を生じさせます。

 

女性ホルモンの役割

1 卵胞ホルモン(エストロゲン)・・・女性らしさのホルモン

  • 妊娠に備えて子宮内膜を厚くする
  • 受精卵の着床を助ける
  • 女性らしい体つきを作る
  • 新陳代謝を促す
  • コレステロール値を下げる
  • 骨、関節、筋肉、血管などを丈夫にする。
  • 内臓脂肪をつきにくくする
  • 肌にハリやツヤを持たせる
  • 髪に艶やかに保つ
  • 脳や自律神経の働きをよくする
  • 記憶力を上げる
  • 胃腸の働きをよくする
  • 気分を安定させる

まさに美のホルモンです。

 

2 黄体ホルモン(プロゲステロン)・・・妊娠のためホルモン

  • 子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に整える
  • 妊娠したのち、妊娠を継続させる
  • 子宮内膜を更に厚くする
  • 卵胞の発育を抑制する
  • エストロゲンの作用を抑制する
  • 体温を上昇させる
  • 水分を溜め込む
  • 新陳代謝を遅らせる
  • 皮脂分泌が活発になる

妊娠を維持させる、母になるためのホルモンです。

 

2つの女性ホルモンには一例ですが、上記のような働きがあります。

月経後~排卵前はエストロゲン、排卵後~月経までプロゲステロンが優位になり、バランスを保っています。

 

冷えと女性ホルモンの関係

女性ホルモンの1つである「黄体ホルモン(プロゲステロン)」には体温を上昇させる働きがあります。

プロゲステロンは排卵後から月経期に分泌量が増えて優位になるホルモンです。

プロゲステロンが多く分泌される時期というのは受精卵を着床させ、妊娠を維持するためにひと月の中でも一番体温が上昇します。

プロゲステロンが多く分泌されている時期は、エストロゲンが優位な時期よりも体温が約0.5℃高い状態になります。

 

2つの女性ホルモンが分泌される卵巣が何かしらの原因(寝不足、ストレス、加齢など)で機能が低下して正常に分泌出来ないと、司令部である視床下部にも影響を与えてしまい、自律神経の乱れが生じます。

自律神経は血管の収縮、拡張も司っているので、その乱れは「冷え」の原因となりうるのです。

 

「冷え」改善の対策

1 身体を温める食事を積極的に摂取する

  • 香りの強い野菜「ネギ」「ショウガ」「ニンニク」「ニラ」「根菜類」は冷え性改善に力を発揮します。
  • ビタミンB1「豚肉」「卵」「大豆類」は摂取エネルギーを燃やして熱に変えてくれます。
  • ビタミンC「緑黄色野菜」「果物」等は貧血の予防、毛細血管を強くする働きがあります。
  • ビタミンE「ウナギ」「アーモンド」等は血行を良くします。
  • たんぱく質「魚」「肉」「大豆製品」等は熱エネルギーとなります。

*食べ物から摂取が難しいようでしたら、サプリなどで補うこともおすすめです。

 

2 運動を心がける

血行を促す上で効果的なものと言えば、「運動」です。

ウォーキングやヨガ、ストレッチなどゆっくりと筋肉を動かすようなものがおすすめです。

筋肉の伸び縮みで熱を消費、血管の収縮で血流もよくなり、身体もポカポカしてきます。

 

3 アロマテラピーの力を借りる

冷えや血液循環、女性ホルモンの働きを整えるエッセンシャルオイルをブレンドして日頃の生活に使用してみましょう。

  • 冷えを改善する…「ジンジャー」「ブラックペッパー」「ユーカリ」
  • 血液循環を良くする…」「ジュニパー」「サイプレス」「ローズマリー」「ペパーミント」など
  • 女性ホルモンを整える…「ゼラニウム」「クラリセージ」「ローズ」など

 

使用方法

1 アロマバス

バスタブにお湯をはり、お好きな香りの精油を3~5滴いれてよく混ぜます。

精油を垂らしたバスソルトやバスボムなどもおすすめです。

 

2 フット・ハンドバス

洗面器に少し熱めのお湯を張りお好きな香りの精油を1~3滴入れてよく混ぜます。

 

4 アロマトリートメント

ホホバオイルなどのベースオイル10mlに精油2滴を入れて、よく混ぜます。

入浴後にお腹のセルフトリートメントがお勧めです。

 

精油は一例です。

ご使用中にお肌に違和感がございましたら、すぐに洗い流し、それでも違和感が残りましたら、医師にご相談下さい。

女性特有の疾患をお持ちでホルモン療法をお受けの方は治療に影響のあるものもありますので、専門家にご相談してからご使用ください

 

 

冷え性と女性ホルモンの関係と、冷えの解消法をお伝えいたしました。

冷えには女性ホルモンや自律神経だけではなく色々な要因があり、大きな病気が隠れている場合もあります。

気になる方は病院に受診することをお勧めします。

 

 

nana
三須 紀子
アロマセラピスト