漢方薬を美味しくする飲み方4選!ココアやジュースがおすすめ!
漢方薬には独特の風味があるため「不味くて飲めない…」「どうにか飲みやすくする方法はないかな?」と悩んでいませんか?漢方薬は大人でも飲みにくいと感じる人が多いため、お子様が飲んでくれなくて困っている親御さんも少なくないでしょう。
そこで今回は、漢方薬をできる限り飲みやすくする方法と、ココアやジュースと混ぜて美味しく飲むためのレシピを紹介します。また、漢方薬と他の薬との飲み合わせや効果的に飲むために最適なタイミングなども解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
漢方薬の効果とは?
漢方薬は、自然界から採取した植物や動物、鉱物などを組み合わせて作られる生薬です。漢方薬には、体調不良の根本原因にアプローチし、体内の自然治癒力を高めて体質を改善しながら健康を取り戻す効果が期待できます。
たとえば、風邪のひき始めに最適な「葛根湯(かっこんとう)」。葛根湯に含まれる麻黄(まおう)や桂皮(けいひ)など合計7種類の生薬は、体を温めて発汗を促したり、喉の痛みを和らげたりして風邪を早く治す手助けをしてくれます。特に、体の機能が弱っている時、漢方薬が役立ちますよ。
基本的に東洋医学は、個々の体質や現在の症状に最も合った生薬を選んで処方します。一方、西洋医学では化学療法による副作用を和らげるために、漢方薬を併用するケースが多いようです。
漢方薬は顆粒状のものが多く、吸収を早めるためにお湯に溶かして飲むのが一般的。ただし、漢方薬は独特な味や匂いがするため、苦手な人は飲みやすくする工夫が必要です。
漢方薬をココアやジュースで飲んでも良いの?飲みやすくする方法4選
漢方薬は、自然由来の成分による独特の苦味や匂いから「飲みにくい」と感じる人は多いですが、工夫次第で飲みやすくすることができます。ここでは、飲みやすくする方法を4つ紹介します。
水を先に含んでから飲む
先に水を口に含んだ後、漢方薬を舌の上にのせてすばやく飲み込むのがポイントです。漢方薬を飲む時、薬が口内に付着して残り、苦味を感じて不快になった経験をした人もいるのではないでしょうか。しかし、水を先に含んでから飲むと、薬が口の中に付着しにくくなり飲みやすくなります。
ただし、飲む時に顎を上げてしまうと、気管に入ってむせる可能性が高まるので注意が必要です。なるべく顎を引いて飲むように意識すると、誤嚥を防げますよ。
オブラートで包んで飲む
オブラートで漢方薬を包むと、直接舌に薬が触れるのを防ぐため、苦味を感じることなく飲めます。円形のオブラートだと上手く薬を包めない場合は、袋状のものを利用すると良いでしょう。
小皿に少量の水を入れ、漢方薬を包んだオブラートを浮かべて全面を10秒ほどつけた後、ゼリー状になってから水と一緒に飲むとスムーズです。口に入れた時に噛んでしまうと薬が出てしまうので、注意してくださいね。
ココアやジュースに混ぜて飲む
漢方薬をココアやジュース、または牛乳などと混ぜると、一気に飲みやすくなります。特にココアは、漢方薬の苦味を緩和してくれるので、お子様に飲ませる時にもおすすめです。
ココアには微量のカフェインが含まれているものの、1〜2歳以降のお子様であれば問題ないといわれています。心配な人は、幼児向けに販売されているココア味の麦芽飲料で代用しても良いでしょう。また、SNSなどでは「コーヒー牛乳に混ぜてみたら飲んでくれた」との声も。
「牛乳やジュースと飲んだら、薬の効果や吸収に影響が出るのでは?」と疑問に思うかもしれませんが、それでも薬を飲むことの方が大切です。漢方薬の味に慣れてから、水や白湯で飲む練習をしましょう。
小さなお子様に飲みやすくする方法
小さなお子様に漢方薬を飲ませる場合は、チョコクリームやチョコアイスに混ぜる方法が有効です。チョコレートの甘いフレーバーが、漢方薬の苦味や匂いを上手く隠してくれますよ。
漢方薬を適量のチョコクリームやチョコアイスと混ぜた後、頬の内側にすりつけるように塗って飲ませましょう。1歳以上のお子様でしたら、はちみつとココアパウダーを混ぜてペースト状にしたものでも代用できます。
漢方薬を美味しく飲むためのレシピ
ここまで紹介したように、ココアやジュース、牛乳などを活用すれば、苦手な漢方薬を飲みやすくすることができます。ここからは、大人からお子様まで漢方薬を美味しく飲むためのレシピを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ココアを使ったレシピ
[材料]
- 漢方薬…1回分
- お湯…50ml
- ココア(砂糖入り)…小さじ山盛り1
※インスタントコーヒーでも可
[作り方]
- カップに漢方薬とお湯を入れて溶かす
- ココアを【1】に入れて混ぜ合わせたら完成
ジュースを使ったレシピ
[材料]
- 漢方薬…1回分
- お湯…20ml
- ジュース(りんごやカルピス)…30ml
※みかんなどの柑橘系は苦味を強くするので避ける
[作り方]
- カップに漢方薬とお湯を入れる
- 練るように混ぜて、5分程度放置する
※漢方薬の溶け残しを防ぐため - 【2】にジュースを入れて混ぜたら完成
バナナとチョコを使ったレシピ
[材料]
- 漢方薬…1回分
- バナナ…約3cm
- チョコ…少量
※1歳以上であればチョコではなく、はちみつでも可
[作り方]
- 小さめの耐熱容器に、バナナとチョコを入れる
- 500wのレンジで20秒ほど加熱する
- バナナをフォークなどで潰しながら、よく混ぜる
- 粗熱を取ったら【3】に漢方薬を入れ、軽く混ぜたら完成
漢方薬は飲み合わせに注意しよう
一般的に漢方薬は、他の西洋薬と一緒に飲んでも問題ないとされています。しかし、特定の薬やサプリメント、漢方薬同士の飲み合わせによっては体に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
漢方薬と一緒に摂るべきではない西洋薬
漢方薬の「小柴胡湯(ショウサイコトウ)」と「インターフェロン」の併用は避けるべきです。インターフェロン製剤は、主にウイルス性肝炎(B型・C型)の治療として処方されます。しかし、小柴胡湯との併用で過去に間質性肺炎が引き起こされた症例があるため、禁忌とされています。
また「麻黄(マオウ)」を含む葛根湯や麻黄湯は、風邪薬や抗うつ薬などと一緒に飲んだ場合、不眠や動悸などの症状が現れる可能性も…。さらに「甘草(カンゾウ)」を含む漢方薬は、降圧剤や利尿剤と一緒に飲むとむくみや体のだるさを引き起こすこともあるので、気をつけてくださいね。
漢方薬同士の飲み合わせ
複数の漢方薬を服用する場合は、成分の重複に注意が必要です。たとえば、麻黄や甘草など同じ成分が含まれる漢方薬を複数飲むと、過剰摂取になり健康を害する危険性があります。
特に、甘草(カンゾウ)、麻黄(マオウ)、大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)、附子(ブシ)などは、多くの漢方薬に含まれています。そのため、市販の漢方薬を購入する際は成分を確認し、不安があれば薬剤師に相談した方が良いでしょう。
漢方薬とサプリメントの飲み合わせ
サプリメントの中には、セントジョーンズワートなど生薬が含まれているものが多くあります。そのため、先ほど紹介した漢方薬同士の飲み合わせと同様、重複している成分がないか事前に確認することが大切です。
漢方薬を安全に飲むためには、医師や薬剤師に服用中の全ての薬を報告するようにしましょう。お薬手帳に服用している薬やサプリメントの記録をつけておくと、薬剤師が飲み合わせもチェックしてくれるので安心です。
【番外編】漢方薬を飲むおすすめのタイミングはいつ?
一般的に漢方薬は、朝、昼、夕の1日3回、食前(食事の30分〜1時間前)または食間(食後2時間後)に飲むことが推奨されています。胃の内容物が少ない時に飲むと、漢方薬の成分が吸収されやすく、効果を発揮しやすいからです。
食前にうっかり飲み忘れた場合は、その時点で気づいたら食間に飲んでください。もし「食間だと忘れそう…」と心配な方は、食後30分以内に飲んでも問題ありません。
夕食時に昼に飲み忘れたことに気づいた場合は、1回分を飛ばしても大丈夫です。仕事などで昼に飲むのが難しい方は、朝、夕、寝る前のタイミングで飲むと良いでしょう。
まとめ
今回は、漢方薬を飲みやすくする方法から美味しく飲むレシピ、飲み合わせに関する注意点、最適な飲むタイミングまでを解説しました。
漢方薬は、独特な風味や苦味により「飲みにくい」と感じる人は少なくありません。しかし、今回紹介したようにココアやジュースなどの飲み物と組み合わせれば、お子様でも飲みやすくなります。ただし、漢方薬を飲む際は、他の薬やサプリメントとの飲み合わせに注意が必要です。特に、西洋薬との飲み合わせや、複数の漢方薬と併用する場合は、成分の重複に十分注意してくださいね。
本記事を参考に、漢方薬を美味しく、かつ効果的に飲み、体質改善して健康を取り戻していきましょう。