小さなお子さんがいらっしゃって毎日子育てをされながらの体調不良、とてもお辛いですね。
体調不良の原因は色々と考えられますが、今回は「内臓(子宮)下垂」に焦点を当ててお話させて頂きたいと思います。
女性は、妊娠中から出産に向けて徐々に骨盤が開き、出産時に最大に。そして、出産後徐々に閉まっていきますが、産後すぐに無理をしてしまうと、うまく閉まらず、それが内臓下垂の原因となることがあります。骨盤の開き(①)とともに、ずれや歪み(②)、また、内臓を支えるインナーマッスルが弱まること(③)も原因と考えられています。
骨盤の開きや歪みに関しては、整体やカイロプラクティックなどで骨盤を矯正してもらうのが早いのですが、普段の生活の癖で元に戻ることが多く、継続的に矯正してもらう必要があるため、小さなお子さんがいらっしゃると、周囲の方々の理解とご協力が無ければなかなか難しいかもしれませんね。
そこで、ご自身でできるセルフケアのご提案です。
①骨盤の開閉は妊娠~出産期ほどはダイナミックには起こりませんが、普段の生理周期に応じても生じています。生理から排卵にかけては骨盤が閉まり、排卵から生理にかけては開くというように。
しかし、自律神経の乱れによってこの自然な開閉も妨げられるために、生理痛・PMSなどの体調不良が生じることがあります。
自律神経に影響すると言われる光。
スマホやPC、テレビなどのブルーライトや照明などの強い光を夜に浴びてしまうと、自律神経に乱れが生じ、骨盤の開閉にも影響を及ぼします。ですので、PCやスマホはできるだけ昼間に使用し、夕方以降は間接照明に切り替えて早めに就寝されることをお勧めします。これは骨盤の開閉だけではなく、良質な睡眠をとることにも繋がります。
また、整体的には足首と骨盤は密接な関係があるため、生理周期に応じての足首回しもお勧めです。仰向けに足を伸ばして横になり、生理終了から排卵までの時期は内回し→外回し→内回しをそれぞれ5回ずつ行い、排卵から生理までの時期は、外回し→内回し→外回しを5回ずつ行います。
足をできるだけ伸ばした状態で、ゆっくりと丁寧に左右均等になるように行うのがポイントです。これを朝晩1セットずつ。夜お布団に入ってから、そして朝起きてからお布団を出るまでの間に。これだったら、子育てで忙しくてもできそうではありませんか?
②骨盤の歪みに関しては普段の姿勢がとても影響してきます。
足を組んで座ったり、女の子座りをしたり、片足に重心をかけて立つことは骨盤をゆがませる原因の一つですし、赤ちゃんを抱っこする際に腰に乗せてしまうと反り腰になり、これも内臓下垂に繋がります。
ですので、普段の生活で、
・足を組まずに重心は両足の真ん中に据え、まっすぐそろえて立つ(座る)
・座る時は胡坐か正座
・赤ちゃんを抱っこする際は腰に載せずに、腕で支える。できるだけ高い位置で体に密着させて両腕を組むように抱っこすると腕への負担を軽減できます。それでもお辛い時は、スリングや抱っこ紐も活用されてみて下さい。
そして、ご自身で骨盤の前後傾を正すのに有効なのが、以下のエクササイズです。
仰向けに寝て膝を立てます。→息を吸いながらおへそを中心に背中を丸めるように尾骨をご自身の顔に近づけます。→息を吐きながらゆっくりと戻します→息を吸いながらお尻をつけたまま少し背中をそらせるように腰をあげます→息を吐きながら戻します。
どの動作も、骨盤が後前傾するのを意識しながらゆっくりと呼吸に合わせながら行うのがポイント。どの動きもやりすぎると腰を痛める原因となるため、わずかな動きで行いましょう。
③インナーマッスルが弱まりにも普段の姿勢が大きく関与しています。
椅子に座る時に背もたれにもたれたり、猫背の姿勢(赤ちゃんを抱っこしているとなりやすいのですが)はインナーマッスルを弱めてしまいます。
頭・肩甲骨・腕・お尻・かかとの5点がつくように壁に背中をつけて立ってみましょう。もし鏡があれば前に置いて、左右の肩の高さの違いや頭の傾きなども見れれば左右の歪みもチェックすることができます。5点を壁につけて左右均等に立つのが前後左右に歪みのない立ち方です。
この立ち方で深呼吸を数回。ポイントは、息を吐けるところまで吐き切り、吸えるところまで吸うこと。
かなりインナーマッスルに効くのを実感されるはずです。これを1日に10セットくらい続けていけると、次第にインナーマッスルが回復し、正しい姿勢も意識しなくてもできるようになっていくと思います。
またできたら次のエクササイズもお勧めです。
仰向けに寝て、膝を立て、腰を床に着けたまま、ゆっくりとお尻を床から離していきます。この時、腰とお尻~膝が一直線になるのがポイント。背中をそらせすぎますと腰を痛めますのでご注意を。そして、この状態で息を吸い、5秒くらい止めた後、ゆっくりと息を吐きながらお尻を床に降ろしていきます。
色々なエクササイズやセルフケアをお伝えしましたが、全部しなくては!と気負われず、できる範囲で実践されてみて下さい。学校や園をお休みの3人のお子さんとの生活はそれだけでとても大変かと思います。身体もお辛い中、毎日頑張っていらっしゃるご自身をまずは誰よりも労って。
けさこしこさんが辛い症状から解放されて、元気に毎日をお過ごしになれますことを心から願っております。