オートミールと玄米を徹底比較！ダイエットにいいのはどっち？

ここ数年でスーパーやインターネットでよく耳にするようになったオートミールですが「食べ方がわからない」「味の想像がつかない」と言った方も多いのではないでしょうか？

オートミールを食べてダイエットが成功したと言う声も多いため、これからダイエットをする人も気になる食材ですよね。
　
オートミールはお米のように炊く必要がないため、手軽に食べることができる食品です。
　
この記事ではオートミールがダイエットに向いている理由や詳しい栄養とその効果、玄米や白米との比較、オートミールを使った簡単で食べやすいレシピをご紹介します。

オートミールとは？どのような種類がある？

オートミールとは、オーツ麦（えん麦、えんばくとも呼ばれています）を脱穀して加工した「全粒穀物」です。オーツ麦を蒸して、ローラーでフレーク状に加工したもので、オーツ麦100%のシリアルです。
薄く、細かいフレーク状になっているため、調理時間が短く済み、水分を加えるだけで柔らかくなるというメリットがあります。
　
オートミールの名前の由来はえん麦（oat）と食事（meal）を合わせたものだと言われています。

オートミールは加工の段階で精白されておらず、外皮を残しているため栄養が豊富に含まれています。そのため、ダイエットや美容、健康、赤ちゃんの離乳食にも使えることから、日本でも健康効果が注目され需要が高くなっています。
　

オートミールの種類は？

オートミールには加工によっていくつかの種類があります。その中でも一般的に食べられているのが「ロールドオーツ」と「クイックオーツ」です。
　
ロールドオーツは、オーツ麦の外皮（もみ殻）を取り除いたオートグローツを蒸して押し潰して乾燥させたものです。プチプチとした食感や香ばしさが特徴で、お米の代わりに使うことができ、歯応えを生かした調理法がおすすめです。

クイックオーツは、ロールドオーツを細かく砕いているものです。水分が浸透しやすいため調理時間を短くすることができます。クイックオーツの方が一般にスーパーなどで販売されているもので、初めてオートミールを食べる方にもおすすめです。

　
オートミールは2021年売れたものランキングで1位になった食材でもあり、その健康やダイエット効果は注目されてます。（調査会社の株式会社インテージが発表した全国約6000店舗の小売店販売データを基にしたランキングより。2021年12月8日発表）
　

オートミールの基本的な食べ方

オートミールは乾燥して、味付けのない状態で販売されているので、穀物の味しかしません。飽きずに食べ続けるにはいろんな食べ方を知っておくとよいでしょう。また、メーカーによって味や粒の大きさなどが異なるので、好みのものを見つけられるとおいしく食べることができます。
　
オートミールの基本の食べ方は「ふやかして」食べることです。海外では朝食に主食として取り入れられることが多いです。水や牛乳、豆乳などでふやかしてやわらかくし、フルーツやナッツをのせて食べる方法が一般的です。
　
朝食によく食べられているグラノーラなどの主原料に使われているのもオートミールです。
　
日本では甘いものではなく、おかずのように味付けして食べることも多いので、普段の食事のように食べることができます。
　

オートミールのカロリー・糖質・食物繊維は？白米や玄米と徹底比較！

オートミールを白米や玄米と比較し、その栄養価やコスパについて解説します。
　

オートミールは日本人に不足しがちな栄養素を摂れる

オートミールには日本人に不足しがちな食物繊維や鉄分、カルシウムなどが多く含まれています。
オートミールと白米の100gあたりを比べると、以下のような栄養素の違いがあり、栄養豊富な主食である事がわかります。
　

食物繊維が約19倍（白米は0.5g、オートミールは9.4g）
カルシウムが約9倍（白米は5mg、オートミールは9mg）
鉄分が約5倍（白米は0.8mg、オートミールは3.9mg）
たんぱく質が約2倍（白米は6.1g、オートミールは13.7g）

オートミール・白米・玄米の栄養価を比較

オートミールの主成分は炭水化物で、白米や玄米と同じ主食の部類になります。カロリーに大きな違いはありませんが、白米や玄米に比べ、糖質は少なく、食物繊維、鉄、たんぱく質、カルシウムなどの栄養素が豊富に含まれており、栄養価の高い食材と言えます。

そのため、主食をオートミールに変えるだけで、一日に必要な栄養素を補いやすくなります。
　
（100gあたりの栄養成分）

	オートミール(乾燥)	玄米(炊いたもの)	白米(炊いたもの)
カロリー	380kcal	353kcal	358kcal
糖質	59.7g	71.3g	77.0g
食物繊維	9.4g	3.0g	0.5g
鉄	3.9mg	2.1mg	0.8mg
たんぱく質	13.7g	6.8g	6.1g
カルシウム	47mg	9mg	5mg
GI値	55	62	76

　
市販で販売されている価格は、商品にもよりますが、だいたい300gで400円、800gで1,000円など、1食あたり30gで40円前後くらいで販売されています。コスパも良く腐りにくいので使いやすい商品だと言えます。
　
オートミールは毎日の食事に簡単に取り入れやすく、1人分でも時短で作りやすいという特徴があります。そのため、オートミールを使ったダイエットに成功した方は多く、満足度は高いようです。
　

オートミールと玄米〜ダイエットに向いているのは？～

オートミールは以下の理由からダイエットに効果的な食材と言えます。
　

食物繊維が豊富
血糖値の上昇を抑える
腸内環境を整える
不足しがちなミネラルが摂れる
ダイエットで不足しがちな栄養を補える
低GI値の食品である

　
それぞれの効果について詳しく見ていきます。
　

食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を抑える

オートミールには良質な食物繊維が多く含まれています。玄米も食物繊維が豊富ですが、それでも食物繊維の量はオートミールの方が約3倍と多く、ダイエットには強い味方になります。
　
食物繊維は消化吸収に時間がかかるため、血糖値の急上昇を抑えてくれ、太りにくくなります。
　
また、玄米やオートミールなど食物繊維が豊富な食材は噛み応えがあるため、少量の食事でも満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐ作用があります。さらに、食物繊維は糖の吸収を穏やかにして、余分な脂質と糖質の吸収を抑えて排出する働きがあるため、ダイエットに効果的です。
　

食物繊維のバランスが良く、腸内環境を整える

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。

水溶性食物繊維はコレステロールを吸着するので、脂質の増加を抑制する働きがあります。一方、不溶性食物繊維は水分を吸って膨張して膨らむことで、便通を促進します。
　
食物繊維を摂ろうと野菜を食べても、どちらかの食物繊維に偏る場合も多いので、水溶性食物繊維の海藻や野菜、不溶性食物繊維のきのこや、野菜と意識して2種の食物繊維を摂る必要があります。

オートミールはこの2種類の食物繊維をバランス良く含むスーパー食材で、大腸にいる善玉菌のエサになり、腸内環境を整えてくれます。食物繊維が腸内で分解されると、脂肪燃焼、代謝アップ、食欲抑制などのダイエット効果を発揮します。
　

不足しがちなミネラルが摂れる

オートミールは、現代人に不足しがちなミネラルを豊富に含んでいます。ミネラルの中でも特に不足しがちな鉄分を補うことができます。鉄分が不足すると貧血が起こりやすくなり、女性は生理などで男性よりも鉄分が失われやすいので、意識して摂る必要があります。
　
1食分30gのオートミールに含まれる鉄分は約1.2mgです。成人女性で月経がある人の場合、推奨される1日の鉄分量は約11.0mgです。1日2食をオートミールに置き換えると推奨量の約2割強を補うことができます。
　

低GI値の食品である

オートミールは血糖値を上げにくい低GI（グリセミックインデックス）食品です。一般的に、GI値が55以下の食品が低GIとされており、オートミールのGI値は55です。
他の炭水化物と比べるとGI値が低いので、血糖値の上昇を緩やかにして、脂肪がつきにくくなります。
　

ダイエットで不足しがちな栄養を補える

オートミールにはエネルギー代謝を促すビタミンB群が豊富に含まれています。
食事から摂った糖質、脂質、たんぱく質はビタミンB群がないとスムーズに代謝がされません。せっかくダイエットで食事を減らしても、栄養不足で代謝が落ちて、結果的に太りやすい体質になってしまうことがあります。
　
糖質の代謝を促し疲労回復効果もあるビタミンB1、脂質の代謝や皮膚や粘膜の保護にも役立つビタミンB2、たんぱく質の代謝や神経伝達物質の生成もするビタミンB6など、オートミールにはこれらの栄養素がバランスよく含まれています。
　

オートミールと玄米　ダイエットに向いているのは？

ここまでオートミールの豊富な栄養素について解説してきましたが、玄米にも同じように豊富な食物繊維とビタミン群などが含まれ、ダイエットにはおすすめです。

あえてどちらかを選択するならば、玄米よりもオートミールの方がダイエットに向いています。
　
上記では、100g当たりのオートミール、玄米、白米の栄養価を比較しましたが、オートミールは1食当たりの量が少ないため、摂れる栄養の量が異なります。
　

	オートミール(乾燥)	玄米(炊いたもの)	白米(炊いたもの)
1食当たりの量	40g	100g	100g
糖質	23.8g	34.2g	36.8g
カロリー	152kcal	165kcal	168kcal
食物繊維	3.76g	1.4g	0.3g

オートミールは玄米と比べると、1食当たりの糖質やカロリーが少なく、低GI食品であるという事を考えると、ダイエットにおすすめです。

ただし、オートミールの食べ方によっては、フルーツや牛乳、はちみつなど、合わせる食材で糖質やカロリーが増減しますし、量が物足りなくて多く食べたりなどすると、ダイエットに繋がらないこともあります。

玄米もダイエットにはおすすめのため、ご自身の取り入れやすい方を、または両方取り入れてみると、無理なく継続することができるでしょう。
　

ダイエットのコツ

オートミールと玄米はどちらもダイエットにおすすめの食材です。この2つの食材でダイエットをしたい方向けに、ポイントを紹介します。
　
・1食の量を制限する
1食の量は、オートミールは1食約30〜40g（乾燥）、玄米と白米は炊き上がりで一食約100gにするとカロリーは160kcal前後で糖質が40g以下になります。

　・食事の間隔を6時間空ける
体脂肪を燃焼するには、肝臓のエネルギー（肝臓グリコーゲン）の量が関係するので、ぶどう糖（炭水化物）を摂る量と時間がポイントになります。

食事の時間を6時間置きに調整すれば、食後4〜6時間で体脂肪が燃えやすい時間を作ることができます。
　

オートミールを食べる際の注意点を解説！

オートミールは栄養価が高く、その中でも食物繊維が多いという特徴があります。食物繊維は便秘によいイメージがありますよね。食物繊維は便を作る腸内細菌のエサになり腸内環境を整えたり、脂質を吸着して排泄するなどさまざまなメリットがあります。
　
その一方で、食物繊維は消化しにくいため、便秘中に食物繊維が多い食べ物を摂ると、さらに便が詰まり便秘が悪化する可能性があります。便秘をしている時は、消化の良い白米を食べるとよいでしょう。
　
オートミールを食べる時には、便通を良くするために水分を意識して摂ることが大切です。
　
まずは1食の主食をオートミールに置き換え、様子を見ながら少しずつ増やしていくとよいでしょう。
　