【大人気のせいろ蒸し】蒸し板なしの場合の代用品は?正しい使い方をマスターしよう
「せいろ蒸しってよく聞くけど、家でせいろを使うのはハードルが高い」と思っていませんか。
せいろは正しく扱えば長く持つ調理器具です。ただ、あまり使うことに馴染みがないため、お手入れの方法や、どのようなものを買っていいか分からないという人も多いはず。そこで今回は、せいろの正しい使い方を解説します。せいろを使う時に「蒸し板」を使いますが、ない場合の代用品についても紹介しています。
【今大人気のせいろ蒸し】なぜ人気?
せいろ蒸しは、日本の伝統的な調理方法です。最近ではSNSでも話題にあがっており、外食でもせいろ蒸しの専門店を見かけるようになりました。人気の理由は、主に3つ挙げられます。
- 油を使わないヘルシーな調理法
- 彩りが良く、たっぷりと野菜を摂取できる
- 栄養素を失わない
油を使わないヘルシーな調理法
せいろ蒸しは、蒸気を利用して食材を蒸しあげるため、調理に油は使いません。たっぷり食べても、炒め物や揚げ物よりカロリーや脂質の摂取を少なく抑えられるので、罪悪感なく食べられます。そのため、ダイエット向きの調理法といえるでしょう。蒸す食材も、野菜や肉・魚など、素材を選びません。
彩りが良く、たっぷりと野菜を摂取できる
せいろで調理された料理は食材の色がそのまま残るため、SNS上でも目を引くビジュアルです。特に女性の間で人気が高いようです。また蒸された野菜は、生野菜より食べやすく、野菜をたっぷりと摂取できるのもメリットと言えます。
ダイエットのメニューと言えば、サラダなどの生野菜が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。しかし、蒸し野菜にすることで野菜のかさが減るので、自分が思っているより多くの野菜を食べられます。特に食物繊維を多く含む葉野菜は、かさが減って食べやすくなるので、積極的にせいろ蒸しに取り入れたい食材です。また、せいろ蒸しで調理することで温かい野菜を食べることができるので、体を冷やしません。
栄養素を失わない
せいろ蒸しは、茹でるよりもビタミンやミネラルが保持されやすいのが特徴です。特に、ビタミン類の中でも美肌効果に期待ができるビタミンCや、エネルギー代謝に関わるビタミンB群は水溶性のため、茹でることで水に溶けだしてしまいます。
せいろ蒸しは、蒸気を利用して調理するため、ビタミン類の栄養素が失われにくい調理法と言われています。
せいろの蒸し板は代用できる?正しい使い方をマスターしよう
ここでは、せいろの正しい使い方と、蒸し板の代用品について解説していきます。
これからせいろを使ってみたい人や、せいろの蒸し板を買おうか悩んでいる人はぜひご覧ください。
蒸し板の代用品は「平ざる」でOK
蒸し板がなくても、せいろ蒸しを楽しみたい!と言う方は、ステンレス製の平ざるで代用することができます。平ざるを使う時は、せいろは必ずザルの中に納まるサイズにしてください。ただ、蒸し板より平ザルは蒸気が拡散しやすいため、調理時間が長くなってしまう可能性があります。
もし、本格的にせいろで蒸し料理を楽しみたい場合は、蒸し板もセットで購入しておくのがおすすめです。
せいろの正しい使い方
せいろは直接火にかけて使うタイプの調理器具ではなく、鍋からあがる蒸気を利用して調理します。
そのため、せいろを使うには、いくつかのポイントをおさえておきましょう。
鍋の選び方
せいろの下で湯を沸かす鍋は、せいろのサイズになるべく近いものを用意してください。フライパンでも代用は可能です。ただ、平らなフライパンを使う場合は、調理中に湯がなくなりやすいので、長時間の蒸し物にはあまり向きません。その場合は、深めのフライパンや鍋を利用するようにしましょう。
蒸し板は、鍋にきちんと乗り切るサイズを選んでください。
お湯の温度
せいろ蒸しに使うお湯は、常に90℃以上になるようにしてください。目安は、蒸し板から蒸気が吹き上がっている状態です。また、鍋の中で、湯がグラグラしている状態になっているのも目安の一つです。蒸気はとても熱いので、せいろを乗せる時や外す時に、火傷をしないように気を付けてくださいね。
蒸し時間
蒸し時間は、素材によって変化します。野菜の歯ごたえを残したいのであれば、色が鮮やかになった時点でせいろを火からおろしましょう。一方で、柔らかめの野菜が好きなのであれば、好みのかたさになるまでしっかりと時間をかけて蒸すようにしてください。
もし、根菜類と葉野菜を一緒に蒸したいときは、先に根菜類を蒸してから葉野菜を蒸すと、どちらの食感も生きたおいしい蒸し野菜に仕上がります。
薄い肉や魚を蒸す場合は、長時間蒸すのを避けましょう。せいろ蒸しにすると、肉も魚も柔らかく仕上がりますが、火を通し過ぎるとパサパサになってしまいます。
大きめのかたまり肉は、必ず常温に戻した状態で調理してください。中が冷たいままでは中心に火が入りづらく、加熱ムラの原因になります。
せいろの運び方
蒸しあがったせいろからは、水分や肉汁が滴ることがあるため、食卓に持って行く時は必ず下皿を用意しましょう。この時、せいろの径より大きいものにすると、運びやすく安定します。
また、蓋を開けておくと、せいろの中の温度が下がります。熱々を楽しみたい場合は食べる直前にふたを開けるようにしてくださいね。
注意点
せいろは調理をする前に1度、水にくぐらせてから使うようにしてください。水に濡らすことで、熱による割れや変形を防いだり、せいろにニオイや水分が染み込みにくくなったりします。ただ、せいろの蓋は、蒸気が抜けなくなるので水に浸さないようにしてくださいね。
「水にぬらしただけでは、ニオイや水分が染み込んで気になる…」という方は、クッキングシートを底に敷く方法がおすすめです。このクッキングシートは蒸すときに、必ずせいろの中に納まるようなサイズにしてくださいね。はみだしたまま、火にかけると引火の恐れがあり大変危険です。
また、せいろの重ねすぎにも注意してください。あまりせいろを重ねすぎると、上段まで蒸気が届かず、素材に火が入らないことがあります。せいろを重ねて調理するときは多くとも、2~3段にしておきましょう。
洗い方・保管方法
せいろは、木や竹製のものが多いため、濃い洗剤液や漂白剤を使うとせいろの本体に染み込んでしまい、完全に洗い流せなくなってしまいます。
そのため、洗う時は主に水洗いをするようにしてください。もし、油分の多い食材を使った時は、薄い洗剤液でさっと洗う程度にしましょう。
また、湿ったまま風通しの悪い場所に保管すると、せいろにカビが生えてしまいます。保管は、風通しの良い場所に置いておくか、しっかり乾いた状態で収納するようにしてください。
せいろがなくても蒸し料理を楽しみたい...!フライパンと電子レンジで代用
キッチンが狭くてせいろを保管して置ける場所がない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。せいろがなくても、蒸し料理はきちんと楽しめます。ここでは「フライパンを使う方法」と「電子レンジを使う方法」で蒸し料理ができる方法を解説します。
フライパンを使う
フライパンを使って蒸し料理をする場合、最も手軽な方法はアルミホイルやクッキングシートで食材をしっかり包んで蒸す方法です。食材を包んだものをフライパンに並べて、5mmくらいの深さまで水を入れ、蓋をして中火にかけます。蒸しあがる途中で水がなくなったら、お湯を足してください。
この他に、深めのフライパンにお湯を入れて、ステンレス製の平たいザルに食材を乗せ、蓋をして蒸す方法もあります。
電子レンジを使う
電子レンジで蒸し料理を気軽に楽しみたい場合は、シリコンスチーマーを使うのがおすすめです。おしゃれなデザインのものが多く、食卓にそのまま出しても気になりません。シリコン製なので汚れが落ちやすく、洗いやすいのも嬉しいポイントです。
用途・目的によるせいろ・蒸し板の正しい選び方
いざ、せいろを購入しようと思っても、せいろの種類や素材がたくさんあり、悩んでしまうかもしれません。ここでは、用途や目的に合わせたせいろの選び方について解説していきます。同時に、せいろと一緒に、ぜひ購入しておきたい蒸し板のサイズの選び方についてもご紹介します。
せいろの種類
せいろの種類には「和せいろ」と「中華せいろ」があります。
和せいろは、厚みのある木製の蓋が特徴です。温泉街などで、温泉饅頭を蒸しているのを見たことがありませんか。せいろに深さがあり、蓋が重いため、中華せいろより短時間で調理が完了します。ただ、蓋だけでなく、せいろ本体もしっかりした作りのため、和せいろは重さがあり、扱いづらさは否めません。値も張るため、上級者向きの調理器具と言えるでしょう。
一方で、中華せいろは、蒸気を逃がしやすいドーム型の蓋と、枠とすのこが一体となっているのが特徴です。せいろの部分が浅いため、重ねて調理することが可能です。軽くて扱いやすく、値段も素材によっては安価なため、初心者でせいろ蒸しを楽しみたい場合は、中華せいろの購入をおすすめします。
せいろの素材
せいろに使われる素材は主に「竹」「スギ」「ヒノキ」です。それぞれの値段と特徴は以下の通りです。
素材 | 値段 | 特徴 |
---|---|---|
竹 | 安い | ・少し重い ・無臭 ・調理時間が長いと歪む可能性がある |
スギ | 安い | ・軽い ・蒸した後の素材にスギの香りがつく ・調理時間が長いと歪む可能性がある |
ヒノキ | 高い | ・せいろに厚みがあり重い ・蒸した後の素材にヒノキの香りがつく ・耐久性がある |
その他に、せいろには金属製のものや白木の素材でできたものがあります。
せいろ・蒸し板のサイズの目安
せいろは、小さいものから大きいものまで、幅広いサイズが売られています。
サイズの目安としては、1人用なら15〜21cmが目安となります。2人用なら15~21cmを2段か、24cmくらいのものを購入するのが良いでしょう。3人用以上は、21cmを2~3段くらいか、大きめの30cm以上のサイズを購入するのがおすすめです。
蒸し板は、せいろの購入サイズを見て、蒸すときに使う鍋の大きさと合うものを選んでください。
21cmまでのせいろは、24cmの蒸し板が目安です。蒸し板は、必ずせいろより大きいものを選ぶようにしましょう。
おすすめのせいろをご紹介!
ここでは、ネットで購入できるおすすめのせいろや蒸し板をご紹介します。同じ商品でもサイズが用意されているので、自分にあったせいろのサイズを選んで購入してくださいね。
吉冨士工芸 21cm 杉せいろ IH対応蒸し鍋付き
参考価格:6,580円
まず、せいろ蒸し料理をはじめたい方は、こちらのセットがおすすめです。蒸し鍋・蒸し板・杉素材のせいろがセットになっているので、すぐにせいろ蒸しを食卓で楽しめますよ。サイズ展開は18cm、21cm、24cmがあります。
ハイスト 広東式 竹セイロ
参考価格:3,880円
手入れしやすい竹素材のデザイン性に優れたせいろです。蒸し器専用シートがついているため、せいろの底に食材がつかず、手入れがしやすくなっています。これからせいろを買おうと思っている初心者の方にはもちろん、せいろの買い替えをご検討されている方にもぴったりの商品です。サイズは18cm、21cm、24cm、27cmの展開があります。
北陸アルミ 中華セイロ用受け台 24cm
安心の日本製の中華せいろの蒸し板です。18cmの小さめサイズから33cmの大きめのサイズを展開しています。アルミニウムでできているため、軽くて扱いやすく汚れてもすぐに洗えるのが特徴です。
サイズガイドもきちんとついているので、失敗なく購入できます。
ヨシカワ 蒸し器 フライパン用
参考価格:4,000円
せいろがなくても、専用のステンレスの板をフライパンに乗せれば簡単に蒸し料理が作れます。専用のガラスドーム型の蓋がついているので、火の入り具合をチェックできるのが嬉しいポイントですね。せいろの手入れに自信がない、手軽に蒸し料理を楽しみたい方には、ぜひおすすめの商品です。
おすすめのせいろ蒸しレシピをご紹介
せいろ蒸しは、温野菜だけを作りがちですが、じつは色々な料理にも使えます。ここでは、せいろ蒸しを使ったおすすめレシピを3つご紹介します。
ポパイエッグ
[材料]
- たまご 2個
- スライスベーコン 2枚
- 冷凍ほうれん草 50g
- 塩コショウ 適量
[作り方]
- 小さめのせいろにクッキングシートを敷く。この時に角が立ち上がるようクッキングシートは大きめに切っておく。
- クッキングシートの上に、スライスベーコン、冷凍ほうれん草、たまごの順で乗せ、塩コショウをする。
- せいろのふたを閉め、全体に火が通るまで蒸す。
アクアパッツァ
[材料]
- 白身魚の切り身 2枚
- ブロッコリー 1/2株
- ニンニク…1カケ
- ミニトマト…4コ
- アサリ…100g
- 塩…小さじ1/2
- 胡椒…少々
- オリーブオイル…大さじ2
- 白ワイン…大さじ2
[作り方]
- 白身魚に塩(分量外)をふって10分置く。出てきた水分はしっかり拭く。あさりはサッと洗う。
- ブロッコリーは小房に分け、ニンニクはスライスする。ミニトマトはヘタをとる。
- せいろにクッキングシートを敷いて、1と2をせいろに入れる。上から、オリーブオイルと白ワインをまわしかけ、塩コショウをする。
- せいろのふたを閉め、全体に火が通るまで蒸す。
鬼まんじゅう
[材料]
- さつまいも 中1本
- ホットケーキミックス 1袋
- 牛乳 150cc
- はちみつ 大さじ1
- 塩 ひとつまみ
[作り方]
- さつまいもの皮をむき、小さめの角切りにして、水にさらす。
- ボウルにホットケーキミックスと牛乳、はちみつ、塩を入れ、だまがなくなるまでよく混ぜる。
- 水気を良く切った1を2のボウルに入れ、全体をよく混ぜ合わせる
- おかずカップやマフィンカップを用意して、カップの7分目くらいまで生地を入れる。
- すき間が空くようにせいろにカップを並べ、蓋をして15分蒸す。
まとめ
今回は、せいろ蒸しの人気の理由から、せいろの正しい使い方や選び方、おすすめのレシピをご紹介しました。
せいろ蒸しは、野菜の色どりが良くヘルシーな調理法というだけでなく、水溶性のビタミンを失わないというメリットも持ち合わせていましたね。また、せいろの素材は色々ありますが、初心者で購入するのなら中華せいろの竹素材かスギ素材のせいろがおすすめです。せいろ蒸しをする時の蒸し板は、ステンレス製の平ザルでも代用可能です。ただ、安定性や使いやすさを考慮するなら、ぜひ蒸し板を使ってくださいね。
ぜひ、せいろと蒸し板の扱い方をマスターして、蒸し料理を食卓に取り入れながらヘルシーな食生活を目指しましょう。