ファッションに補色を取り入れると一気にオシャレに!色使いが上手い人の特徴とは?
これから始まる夏の時期に向けて、パッと目をひく明るいカラーがショップの店頭にも並び始めていますね。
ですが、可愛い!と手にとってみても実際のところは「どのように合わせたらいいの?」と、購入をためらってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな補色や差し色に関するお悩みも簡単に解決できる方法があります!
今回は補色や差し色を上手に使えるようになり、色使いの上手な”オシャレ上級者”になるためのコツをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
補色と反対色の違いとは?まずは色について知ろう
まず最初に、色に関する用語をおさらいしておきましょう! これらを意識できるようになると、日々のお洋服選びがグッと楽になります。
色相(色相環)
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環とは、色相を環状(円状)にしたもので異なる色相同士の関係性をわかりやすく表したものです。基本の赤・青・黄・緑・紫を基準に、20色で構成される色相環が現在最もよく使われている形です。
基準となる色から、相対的な位置関係をもとに用途に合わせて様々な配色をとることができます。
4つの色相(暖色・寒色・中性色・無彩色)
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環をもとに大きく分けると「暖色」「寒色」「中性色」が挙げられます。そして、色相環からは外れますが、ファッションでは特によく使われる「無彩色」も色を理解するためには大切な要素になります。
暖色
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色相環の中で、赤・オレンジ・黄色というふうに並ぶ色を「暖色」といいます。暖かみを感じ、エネルギッシュな印象を与えます。暖色は、購入意欲をそそる色とされており、飲食業界のチラシや飲食店の看板などによく使われます。
寒色
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反対に色相環の中で、青を中心に青みの強い緑〜紫にあたる色を「寒色」と呼びます。視覚的に冷静さやクールさ、落ち着いた印象を与えます。病院やビジネスシーンといった、誠実さや落ち着きを求められる場所でよく使われます。
中性色
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
黄緑〜緑や、紫〜ピンクなどの「中性色」は、暖色・寒色どちらにも属さない色です。
暖色と寒色の視覚的な体感温度は2度以上変わると言われていますが、この中性色は視覚的な体感温度に差を感じません。そのため癒しやリラックス効果のある色としてもよく使われます。
無彩色
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環の中にはない色ですが、ファッションで一番出番の多い黒・グレー・白といったカラーを「無彩色」といいます。ファッションでよく使われる「モノトーン」「モノクロ」といった単語も同義です。
どの色も彩度を極限まで下げるとグレーになります。グレーの明度を上げると白に、反対に下げていくと黒になります。
有彩色だけでは、統一感を出せず混乱した印象を与えてしまいますが、無彩色でまとめることによってスタイリッシュに、統一感を出すことができます。
類似色
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環の中で基準となる色の両隣に位置する色は「類似色」と呼びます。ファッションではよく「同系色」と言われるものです。近い色を使うことで多色でも統一感を出すことができ、まとまった印象を与えることができます。
反対色
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環の中で反対にあたる色が「反対色」というものです。反対、と聞くと真向かいの色を想像してしまいますが、正確には7色ほど離れた色のことを指します。基準となる色と反対色を組み合わせることで、リズム感やメリハリを与えることができます。
補色
引用:https://www.unprinted.design/articles/color-wheel/
色相環の真向かい同士にあたる色が、今回のテーマである「補色」とされる組み合わせです。
補色は色相環の中で一番色相の差が大きい色の組み合わせなので、お互いの色が目立つ配色です。スポーツチームのユニフォームなどに使われることが多い組み合わせで、視覚的にインパクトを与えます。
【補色コーデ】ファッションに補色を取り入れるとおしゃれ?
ここまで、色彩の用語や色と色の相関関係についてお伝えしてきました。では、実際に「補色」をファッションに取り入れるのは難しいことなのでしょうか?
結論から言うと「コツ」が必要ですが、うまく使いこなすとおしゃれ上級者に一歩近づくことができます!ここからは、実際にコーディネートに「補色」を取り入れるためのポイントをお伝えしていきます。
「黄色と青」は明度を変えて爽やかなスタイリングに
まず「補色」を取り入れる上で、誰でも取り入れやすいコツが「高明度・高彩度なアイテム同士の組み合わせを避ける」ことです。ビビッドなカラー同士の補色関係は威圧感を与えるだけでなく、「ハレーション」といって色と色の境界線が曖昧になり、不快感のもとになります。
そういったことを避けるために、合わせるアイテムの明度や彩度を調節してみましょう。写真のように黄色と青の補色関係でも、トップスのシャツの彩度を上げてパンツの色の彩度を下げることでバランスが取れて、威圧感なく爽やかな印象に仕上がっています。
「赤と緑」は無彩色を挟んでコーディネートに馴染ませる
次に「無彩色」をコーディネートに持ってくるのもおすすめです。特に秋冬のアウターが必須の時期や、真夏のワンピースコーデに取り入れやすいです。
先述の「ハレーション」というのは、高彩度な補色同士の距離が近いことで起こるものですが、このように無彩色をメインにして補色同士の距離を遠ざけることで、一気に差し色使いが上手なおしゃれ上級者になれちゃいます。
補色以外にもオシャレに見えるファッションの色合わせ
ここまで、補色をコーディネートに取り入れるコツをお伝えしてきました。ここからは補色以外にもオシャレに見える色合わせをいくつか紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
「緑と紫」中性色同士はトーンを下げて落ち着いた印象に
暖色でも寒色でもない中性色同士の組み合わせは、実は誰でも簡単に差し色コーデがしやすい組み合わせです。
この際のコツは「色味を合わせる」ことです。同じ緑や紫でも黄みに寄った色味(イエローベース)か、青みによった色味(ブルーベース)なのかで雰囲気が変わってきます。合わせる際は、ベースの色味を揃えて統一感を出すと綺麗にまとまります。
新定番「ラテカラーコーデ」で無彩色でも温もりを
ここ数年で、新定番となりつつあるのが無彩色の白や淡いベージュを基調とした「ラテカラー」のコーディネート。パキッとしたビビッドカラーを使わなくても暖かみを感じるコーディネートは作れちゃいます。膨張色で、着膨れが不安な場合は黒小物でスパイシーに締めるのがおすすめです。
「モノトーン」は”シルバー”投入で今年らしく
どんなアイテムもきっちりまとまる「モノトーンコーデ」はいつの時代も人気の合わせ方です。でも、今年は「シルバー」を投入するのがおすすめです。グラデーションを作るように、足元に向かって明度を上げていくと着膨れもせずスッキリしたスタイルに。
季節ごとのファッションカラーを楽しもう
ここからは、コーディネートにぜひ取り入れてほしいカラーを季節ごとに紹介していきます。最近コーディネートにマンネリを感じていた人は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
春はやっぱり「ピンク」で気分をあげよう
ポカポカと過ごしやすい陽気に、お花見や歓迎会など出会いやイベントが多い春にはやっぱり親しみやすい「ピンク」がおすすめです。相手に与える印象として柔らかい印象なのはもちろんのこと、ピンクは着る側のストレスも軽減してくれる色とされています。
夏は太陽に映える「オレンジ」で元気に!
暑さで元気が無くなりそうな時にも、色は助けてくれます! 太陽に映えるビビッドな「オレンジ」はまさに元気を与えてくれるビタミンカラー。白との相性もすごくいいので、夏の装いにピッタリなんです。オレンジを顔周りに持ってくるのが不安な人は、ボトムスで取り入れてみましょう。
秋は「ぶどうカラー」でこっくり感を出してみる
暑さも落ち着いてきて、オシャレが楽しい秋におすすめなのはジューシーな「ぶどうカラー」です。ぶどうカラーのアイテムは、銀杏並木の黄色い景色にピッタリ映えます。また、秋になると出番が増える黒や茶色といったアースカラーのアイテムとの相性もバッチリです!
冬の澄んだ空にマッチするビビッドな「青」
冬はどうしてもコーディネートが暗い色味で単調な雰囲気になりがちですよね。そんな時、マンネリ打破に一役買ってくれるのがビビッドな「青」なんです。寒色のアイテムは相手に冷たさを与えやすいですが、編み目がざっくりしたニットなら青でも優しい雰囲気に着こなすことができますよ!
40~50代に似合うファッションカラー
ここまで補色コーデや、季節に合わせたカラーコーデをお伝えしてきました。ここからは実際に40代〜50代のオトナ世代が上手に着こなすためのポイントをお伝えしていきます。
小物を肌馴染みの良いカラーでまとめる
40代〜50代のオトナ女子がビビッドな色をメインにしたコーディネートを着こなす際には、小物を肌馴染みの良いものにまとめるのがおすすめです。時計を金属系から茶色の革ベルトにしたり、肌馴染みの良いベージュのパンプスなど服にトーンを合わせるとまとまりが出やすくなります。
ハリ感のあるボトムスを積極的に取り入れる
オトナ女子世代におすすめの生地感は「ハリ」のある素材です。やや硬めの生地はオトナ女子世代に必須な”きちんと感”を与えてくれます。取り入れるのが難しいビビッドなカラーでも、オトナ女子が得意なハリ感素材で勝負してみましょう。
まとめ
「補色」は目立つ組み合わせで、コーディネートとして合わせるのが難しいイメージがありますが、明度や彩度を調整することで上手に着こなすことができます。ニュートラルな無彩色を上手に使って補色コーデを楽しめると良いですね。
普段の服装がマンネリしていたり、「もっとファッションのレパートリーを増やしたい」と感じる方は、季節やTPOに合わせて補色コーデや差し色コーデを楽しんでみてください。