気滞におすすめの飲み物、食べ物を紹介!その他の対策も解説します

気滞におすすめの飲み物、食べ物を紹介!その他の対策も解説します

東洋医学を知ろう!身体を調整する3つの基本物質

東洋医学では「気(キ)」「血(ケツ)」「津液(シンエキ)」という3つの人体を構成する基本物質が、絶えず全身を巡り、五臓六腑を動かしていると考えています。

この3つが十分にあり、巡っていれば心身ともに健康な状態ですが、不足や滞ることによって、様々な症状が引き起こります。

東洋医学を知ろう!身体を調整する3つの基本物質

生命活動を営むエネルギー源「気」

気は東洋医学で「気の医学」と言われる程大切で、主に身体のエネルギーのことを言います。

元気、気合というように、私たちの周りには「気」を使う言葉があふれており、目には見えないけど、確かに存在するエネルギーです。

気は五臓六腑を働かせる、身体を温める、病気から身を守る、飲食物から身体に必要な物質を作り出す働きがあります。

気が不足すれば病気になりやすい、やる気や力が出ないなどの不調や、滞れば怒りやすくなったり鬱々としたりします。

身体に栄養を与え、メンタルに関わる「血」

血は体中を巡り栄養を与える「滋養作用」と血とともに、東洋医学での特徴的な精神活動を支える「寧静(ネイセイ)作用」という働きをもっています。

滋養作用とは西洋医学でいう血液と同じ意味を持ち、体中を巡り栄養を届け、潤いを与えて生理活動を維持しています。そのため、血が不足すると髪が抜けやすい、肌が乾燥する、筋肉が痙攣する、爪が割れやすいなどの症状が現れます。

また、寧静作用とは血は気とともに意識・精神活動を支えています。精神を落ち着かせる、上昇してきた気を静める働きがあり、血が不足することにより不安感、物忘れ、不眠などが起こり、気を抑えることができなくなるとそわそわと落ちつかない、怒りやすいなどの症状が現れます。

身体を潤す「津液」

体内の血液以外の水分のことで、涙や唾液、尿や汗のことを指します。

全身を潤し、陰陽のバランスを調整しています。津液が不足すれば乾燥や発熱、滞ると浮腫みやめまいが起こります。

東洋医学では、この3つの基本物質が体質を知る一つのモノサシとして捉えています。それぞれ独立して存在するのではなく、互いに変化することができるので、一つに不調が出れば、他の不調も次々に出てしまうと考えられます。

東洋医学における体質のタイプ6つ

「気」「血」「津液」を身体のモノサシと紹介しましたが、この3つの物質の不足と滞りが引き起こす体質を大きく6つのタイプに分けることができるので、ご紹介します。

気が不足している「気虚」タイプ

気は生命を営むエネルギーです。

過度なダイエットや疲労が続いたり、気を作り出す胃腸の調子が悪いと気の回復が遅れ、慢性的な気の不足状態が続きます。

気虚の症状としては、やる気が出ない、身体が動かない、食欲がない、下痢続く、顔色が白っぽい、風邪や病気になりやすいなどがあります。

気の流れが滞っている「気滞」タイプ

気は滞りなく全身を巡っていますが、過度なストレスや疲労によって気の巡りを調整する「肝」の機能が低下して、気の巡りが滞ります。

ストレス発散がうまくいかないと改善されず、精神面のトラブルが起きやすくなります。

気滞の症状としては、情緒不安定、急に怒る、過食や食欲不振、おなかや脇の下の張り、PMS(月経前症候群)などがあります。

血が不足している「血虚」タイプ

文字通り、身体に栄養を与える血が不足している状態です。

特に毎月生理で血を大量に失う女性がなりやすく、他に寝不足や目を酷使することも血虚の原因になります。

血虚の症状としては、顔色が青白い、乾燥肌、抜け毛、爪が薄い、不安感、眠りが浅く夢を見る、便秘や乾燥便などがあります。

血の流れが滞っている「血瘀(ケツオ)」タイプ

仕事で座りっぱなし、運動不足などが原因で起こる血の流れが悪い状態です。

三大原因は冷え、ストレス、過労と言われています。そのままにしておくと妊娠しづらい身体になったり生活習慣病になりやすいので侮れません。

血瘀の症状としては、慢性的な肩こりや頭痛がある、肌にシミやクスミが出やすい、あざができやすい、筋腫やポリーブができやすいなどがあります。

津液が不足している「陰虚」タイプ

身体を潤す津液が不足して、熱性の症状である内熱が現れている状態です。

ただの水分不足ではなく、慢性的な津液の不足によって起こるもので、40代の更年期に近づく女性に多いタイプです。

陰虚の症状としては、頬や手足のほてり、のぼせ、暑がり、のどの渇き、寝つきが悪く寝汗をかく、便の乾燥、尿量の低下などがあります。

津液の流れが滞っている「痰湿」タイプ

体内の水分代謝機能が低下することにより、水の流れが滞り、体内に溜まりやすい状態です。

胃腸の弱い日本人はなりやすく、梅雨や台風の前に頭痛やだるさを感じる人はこのタイプです。

痰湿の症状としては、食後に眠くなる、身体が重だるい、下半身がむくみやすい、口の中が粘る、下痢をしやすいなどがあります。

※大きく6つのタイプに分けましたが、本来は複雑なため、複数のタイプが重なっている場合が多いです。

気の滞りが原因!気滞とはどんな状態か

気の滞りが原因!気滞とはどんな状態か

気の滞りが悪くなる最大の原因は“ストレス”です。

ストレスを一人でため込んだり、うまく発散することが苦手な人がなりやすいです。気は生命のエネルギー源です。気は十分にあって、全身を巡っているのが理想の状態です。

気の巡りを調節している臓器「肝」は、いわゆる自律神経の調節をし、精神や臓腑の働きを保っています。

しかし、通常なら交感神経と副交感神経をうまく切り替えることができますが、様々な要因が肝の機能を弱め、いろんな症状が出てしまいます。

身体に栄養を与える血は、気の巡りによって流れているため、慢性的な気の滞りは血の滞りにも繋がります。ただでさえストレスをうまく発散できないのに加え、頭痛や肩こりも併発しやすく、ストレスの種が増えてしまいます。

また、気の滞りは飲食物を消化吸収する胃の機能を低下させてしまうので、食欲不振や下痢などを引き起こします。元気をチャージしようと食べてもうまく吸収できないため、倦怠感も伴い、なかなか調子がよくなりにくいのでやっかいです。

気滞にありがちな不調

気滞にありがちな不調

気滞になると以下のような症状が出ることがあります。

気滞の主な症状

  • 仕事や家庭、人間関係などでストレスが溜まりやすい
  • ストレスで小食になったり、暴飲暴食になる
  • イライラしたり、憂鬱になったり情緒不安定になる
  • 考えすぎて、なかなか寝付けないことがよくある
  • おならが出たり、おなかが張ったり、げっぷがよく出る
  • 喉に何かつかえた感じが続く
  • 自律神経失調症や不妊うつ、産後うつ、育児自信喪失などになりやすい
  • ため息をよくつく

生理時の症状(女性の場合)

  • 生理不順になりやすい
  • 生理前に乳房やお腹が張る
  • 生理時、特に情緒不安定になる(怒りっぽい/鬱々と落ち込む)
  • 生理前後にガスが溜まりやすい

気滞におすすめの飲み物、おすすめできない飲み物

気滞になってしまったときにおすすめの飲み物とおすすめできない飲み物を紹介します。

おすすめの飲み物

気滞におすすめの飲み物

香りがよく、肝の調子を整えるものがおすすめです。
  • ジャスミンティー、ミントティー、カモミールティー、アールグレーティー、ローズティー、菊花茶、柚子茶

おすすめできない飲み物

おすすめできない飲み物

冷たい飲み物や砂糖が多く入った甘い飲み物は胃腸に負担をかけるため、避けるようにしましょう。

甘い飲み物が好きであれば、黒糖やはちみつなど自然の甘みを使うようにします。

また、いろんな健康情報がありますが、わざわざ好みでない飲み物を飲むのもおすすめできません。まずは自分にストレスをためないことを優先して、自分が美味しいと思えるものを口にするようにしましょう。

気滞におすすめの食べ物、おすすめできない食べ物

気滞になってしまったときにおすすめの食べ物とおすすめできない食べ物を紹介します。

おすすめの食べ物

おすすめの食べ物

気の流れをよくする食べ物のほか、気の巡りを調節する肝や気を作り出す胃腸を整える食べ物を一緒に食べることで、気滞の状態から早く抜け出せるようにしましょう。

気の流れをよくする食べ物

香りの強い食べ物がオススメです。

料理に添えるようにして使うといいでしょう。

  • 香りの強い香味野菜:しそ、三つ葉、クレソン、春菊、みょうが、パセリ、セロリ、にら、カイワレ大根
  • 香りの強いハーブ類やスパイス:ペパーミント、ローズマリー、タイム、ショウガ、八角、フェンネル
  • 柑橘類:グレープフルーツ、みかん、オレンジ、柚子、キンカン

肝の機能をケアする食べ物

  • あさり、しじみ、牡蠣、金針菜、セロリ、トマト、ピーマン、パプリカ

胃腸の機能のケアする食べ物

  • 大根、かぶ、おくら、サンザシ、キャベツ、味噌

おすすめできない食べ物

おすすめできない食べ物

東洋医学では「脂甘厚味」を摂りすぎると、消化吸収を担う胃腸の調子を悪くするといわれています。

「肥甘厚味」とは、脂っぽい、甘すぎる、味が濃い飲食物のことで、西洋医学でも食べすぎは注意した方がいいといわれているものです。

ストレスがたまると暴飲暴食に走り、食べることでストレス発散を図る人もいるかもしれませんが、人によってはそれが更なる気滞の悪化を起こしてしまっているかもしれません。

また、冷たいものや辛すぎるものもおすすめできません。冷たいサラダを食べるよりは、消化に良く温かいスープやみそ汁を飲んだ方が気血の流れがよくなります。辛味もほんのり辛いくらいに抑えましょう。

その他気滞の方が行うべき対策

その他気滞の方が行うべき対策

気の滞りが起こる原因はストレスや過労で、“自分に厳しい頑張り屋さん”がなりやすい状態です。

そのため、自分時間を確保することや自分に合ったストレス発散法、仕事や家事などのうまい手の抜き方を考えることが大切です。

ストレスをため込まず、人に話すことやスポーツ、趣味、しっかり休むことでストレスを減らすようにしましょう。ただため込んでいれば、いつか限界が来てしまいます。苦手かもしれませんが、人に頼ることも大切です。

ストレス発散や休養の時間をとるためには、日々完璧にこなしていることを、手を抜くことも必要かもしれません。

料理であればカット野菜を使う、テイクアウト、リフレッシュのため外食するのもいいです。仕事であれば人に頼ることや、業務の改善も時には必要です。

「自分が頑張ればいい」という意識が強いと思いますが、それは自分じゃないとできませんか?自分の心地よい、楽しく生活できる道を探しましょう。

“食べることは生きること”。食事の選択は人生をよくする手段の一つです。

気の巡りをよくする食べ物、飲み物を意識しながら、自分の人生をよくする“頑張りすぎない生き方”を見つけてみてください。

nana
相川 朋世
薬膳×管理栄養士