ドライフルーツの保存方法とは?賞味期限や長期保存の仕方もチェック!
果物を乾燥させて作るドライフルーツは、ヘルシーなおやつとして人気です。
間食として少しつまむのに適しているドライフルーツは、一度に食べきれるわけではないので、賞味期限が切れてしまうことも多いですよね。
ドライフルーツは、その特徴や適した保管場所、賞味期限についてしっかりと理解した上で保存すれば、長持ちさせることも可能です。
今回は、意外と知らないドライフルーツの正しい保存方法と長期保存させるコツをご紹介します。
ドライフルーツの賞味期限や消費期限は?
ヘルシーなおやつとしてダイエット中の女性に人気のドライフルーツは、古来より保存食として食べられていました。古代ギリシャや中国、エジプトでは、戦時中に非常事態に備えた保存食として重宝されてきました。
ドライフルーツは長期保存に向いている食べ物ではありますが、その賞味期限・消費期限はどのぐらいなのでしょうか?
賞味期限と消費期限の違い
ドライフルーツの賞味期限・消費期限を知る前に「賞味期限」と「消費期限」の違いを解説します。
賞味期限は「未開封の状態で、品質が変化せずおいしく食べることのできる期限」のことです。
言い換えると、賞味期限を多少過ぎたとしても、味が少し落ちるだけで安全に食べられるということになります。
それに対して消費期限は「安全に食べることのできる期限」を示しているので、消費期限を過ぎたものは食べない方がよいでしょう。
なお、どちらも、未開封であること、そしてパッケージに記載された保存方法を守って保存した場合の期限であることにご注意ください。
ドライフルーツの賞味期限
この賞味期限・消費期限のうち、ドライフルーツのパッケージには賞味期限が印字されています。賞味期限は缶詰やスナック菓子など、すぐに傷みにくい食べものに使われることが多いです。このことからも、ドライフルーツは比較的傷みにくく、保存のきく食べものということがわかります。
ドライフルーツの賞味期限は、3ヶ月〜1年程度のものが多いようです。これは、フルーツの種類や製造メーカーなどによって異なるので、必ずパッケージ記載の賞味期限をチェックしましょう。ただし、賞味期限はあくまで未開封の場合の目安なので、開封後のドライフルーツはできるだけ早く食べ切りましょう。
ドライフルーツの賞味期限は、フルーツの種類や砂糖の使用量によって異なります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
水分量の多いフルーツは賞味期限が短い
ドライフルーツの賞味期限が商品ごとに異なる理由はさまざまですが、特に「使っているフルーツの水分量」による違いがあります。
水分量の多いものは、湿気によって菌が繁殖しやすいため、日持ちは短くなります。レーズンやプルーンといった水分量の多いドライフルーツは、賞味期限が3ヶ月前後に指定されていることが多いようです。一方、ドライマンゴーやバナナチップのような水分量の少ない果物は、賞味期限が半年〜1年と長めに設定されています。
砂糖の量が多いドライフルーツの賞味期限は長い
同じフルーツを使った商品でも、メーカーによって賞味期限が異なります。その理由の一つは、砂糖の使用量です。
砂糖はフルーツの保存力を高める効果があるため、砂糖の量が多いと、賞味期限は長くなります。例えば、水分が多いパイナップルやマンゴー、イチゴ、パパイヤなどには砂糖が多く使われている商品が多いです。また、砂糖不使用のドライフルーツは賞味期限が短めに設定されていることが多いです。
手作りの場合や開封後の賞味期限は?
スーパーなどで購入した商品は賞味期限が分かりますが、手作りのドライフルーツの賞味期限はどのくらいなのでしょうか?
手作りのドライフルーツの賞味期限は判断が難しく一概には言えないため、できるだけ早めに食べることをおすすめします。
この記事の後半で、賞味期限切れのドライフルーツが食べられるかどうかの見分け方を解説するので、そちらを参考にしてみてください。
賞味期限の切れたドライフルーツは食べられる?いつまでなら食べても大丈夫なのかチェック!
ドライフルーツは一度に大量に食べるものではないので、賞味期限が切れてしまうことがありますよね。賞味期限の切れたドライフルーツを食べても問題ないのでしょうか?
先述したように、賞味期限は「未開封の状態で、品質が変化せずおいしく食べることのできる期限」です。ドライフルーツも、賞味期限を多少過ぎたとしても安全に食べることができます。
特にドライフルーツは、実際には賞味期限の倍近くの期間が経っても問題なく食べられることがほとんどだそうです。
賞味期限が長すぎると、かえって不安に感じる消費者が多いことから、メーカーが実際よりも短めに設定しているのです。
これって腐ってる?腐ったドライフルーツの見分け方を解説!
賞味期限切れのドライフルーツも問題なく食べられることが分かりましたが、実際に食べる際は「本当に食べられるのか?」を事前にチェックしましょう。賞味期限内であっても、開封後しばらく放置していたものや、誤った保存方法で保管していたものは腐っている可能性があります。
ドライフルーツが傷んでいるか、腐っているかを判断する基準は以下の2つです。
- 見た目:カビが生えている
- におい:酸っぱいにおいや異臭がする
このように見た目やにおいがおかしい場合は、すぐに捨てましょう。
開封後のドライフルーツの保存方法とは~容器・期間・場所~
ドライフルーツは、開封後に適切に保存することで、長持ちさせることができます。
ドライフルーツは、果物を乾燥させて作られます。果物を乾燥させることで水分が外に蒸発し、食物繊維やミネラルなど豊富な栄養や旨味がギュッと凝縮されるのです。このドライフルーツが作られる工程からもわかるように、ドライフルーツは湿度の低い場所で保管するのがよいでしょう。
湿度の高い日本はあまりドライフルーツには向いていないため、特に保存場所には注意が必要です。
また食べものは空気にふれると酸化して傷むので、ドライフルーツを保存する際は「湿気」と「酸化」を防ぐことが大切です。
これらを考慮して、以下のような場所と方法で保存するようにしましょう。
ドライフルーツのおすすめの保存場所
・未開封の場合は常温保存でもOK
未開封のドライフルーツは、常温保存でも問題ありません。ただし、常温保存の際は直射日光のあたる場所や、高温多湿を避けて保管しましょう。
・開封後は冷蔵庫で保存
開封済みの場合は、常温保存はおすすめできません。「冷暗所での保管や、冬場の常温保存なら問題ないだろう」と考えがちですが、昨今の猛暑によって涼しい季節でも急な気温変動があったり、冬でも暖房で保管場所が高温になったりするため、開封後のドライフルーツは必ず冷蔵庫で保存しましょう。
冷蔵庫内でも、できれば室内温度が0°C~5°Cに設定されているチルド室がおすすめです。冷蔵庫の中でも、野菜室での保管は避けましょう。野菜室は湿度が高くなるため、冷蔵庫保管でもカビや雑菌が繁殖する可能性があります。
ドライフルーツの保存方法
ドライフルーツは空気にふれると酸化しやすくなるため、商品の袋の口が開いたままではなく、密閉できる容器や袋に入れて冷蔵庫で保存するようにしましょう。ジッパー型の袋やタッパーなど密閉できる容器がおすすめです。
「より確実に長持ちさせたい」という場合は、真空パックで保存するようにしましょう。なお、真空パックの袋に移し替える際は、細菌が入らないようゴム手袋を付けて作業しましょう。また脱気シーラーではない通常のシーラーを使う場合は、中に脱酸素剤を数個入れて密封すると安心です。
容器で保存する際は、中に鮮度保持剤を一緒に入れるのがおすすめです。鮮度保持剤とは、お菓子やナッツなどのパックに入っている「食べられません」と記された小さな袋のことです。鮮度保持剤には、水分を吸収して湿気を防ぐ「乾燥剤」と、酸素を吸収することで食べものの劣化を防ぐ「脱酸素剤」があります。
乾燥剤は使いまわすことができるので、スナックなどを買った際についてくるものを再利用するとよいでしょう。
ドライフルーツを長期保存するための方法は?冷凍保存はできるのか解説
「食べ物の長期保存」というと最近は冷凍保存がメジャーになっていますよね。ドライフルーツもまた「長持ちさせるのに冷凍保存すればいいのでは?」と考える人も多いでしょう。
実際に、メーカーにもそういった問い合わせがあるようですが、上野アメ横にあるナッツとドライフルーツの老舗専門店・小島屋では、ドライフルーツの冷凍保存はおすすめしていないようです。理由としては、冷凍すると解凍した際に味が落ちてしまうためです。
ドライフルーツは正しく保存すれば長期保存できる食べ物です。冷蔵保存であっても十分長持ちさせられるので、美味しく食べるためにも冷凍保存ではなく冷蔵保存しましょう。
密閉容器や真空パック、鮮度保持剤などをうまく使って、適切な保存方法でドライフルーツを長く楽しんでください。